【先行体験会レポート】NHN PlayArtの完全新作『OVER RUSH』は爆速カードバトルRPG——触ってすぐ楽しい、その先に待つ奥深さ
アルテマ攻略班
『LINE:ディズニー ツムツム』『妖怪ウォッチ ぷにぷに』『#コンパス 戦闘摂理解析システム』などで知られるNHN PlayArtが、完全新規IPの意欲作を世に送り出します。その名も『OVER RUSH(オーバーラッシュ)』。ジャンルは、プロデューサー兼ディレクターの寺田康太氏いわく「超ハイスピードカードバトル」です。
先日行われたメディア向けの先行体験会に、筆者もプレイヤーとして参加してきました。カードゲームでありながら「カードをほとんど覚えなくても遊べる」という一風変わったコンセプト、そして指先が追いつかないほどの疾走感。実際に触れて見えてきた本作の姿を、ゲームシステム・プレイ感想・寺田プロデューサーへのインタビューの三本立てでお届けします。あわせて、オープンベータテストと東京ゲームショウ出展の最新情報もまとめました。
目次
暴走するワークロイドに挑む、対策特殊部隊「R.U.S.H.」

舞台となるのは、AIロボットが人と共存する近未来都市「シンクシティ」です。人々の生活を支えるネットワーク型AIロボット「ワークロイド」が街のあらゆる場所で働いている——はずでしたが、原因不明の暴走が多発し、各所で人々に危害を加える事件を引き起こしてしまいます。
そこでシンクシティ警察が設立したのが、対ワークロイド特殊部隊「R.U.S.H.」です。プレイヤーはその隊長となり、相棒となる「バディ」たちとともに、暴走事件に立ち向かっていきます。

ここで面白いのは、プレイヤーが操作するバディもまた人型のワークロイドだという点です。プレイヤー本人は指揮官として存在し、バディに対して「カード=プログラム」を送って命令する——という設定が、システムと世界観をきれいに接続しています。「謎のカードを切ったら急にキャラが必殺技を出す」という多くのカードゲームにありがちな場面を、本作は世界観レベルで解消しているわけです。
色をつなぐだけで爆速コンボ、でも奥はどこまでも深い
基本は同じ色のカードをつなぐだけ

本作のバトルは、画面右下に並ぶカードを切って進行します。ルールは驚くほどシンプルで、同じ色のカードを連続で切ってコンボをつなげる——これだけです。カードは赤・青・緑の3色、そしてどの色ともつながる白の「ワイルドカード」があります。
同色カードを4枚つなげると「リンクレベル」が上昇し、攻撃力とRUSHゲージ(後述)が増えていきます。ワイルドカードを赤・赤・白・青のように差し込んで色をつなぐ運用が肝で、「今この手札をどうつなぐのが最善か」を一瞬で判断する、ちょっとした脳トレ的な楽しさがあります。
個々のカード効果を覚えていればもちろん有利ですが、まずは色をつないでいるだけで強いコンボが成立します。カードの効果を把握せずとも遊べる点が、本作の設計思想の核です。
コンボの締めはリンクカード

カードの一部には、左下に無限マークのついた特別な「リンクカード」が存在します。これを4番目(コンボの締め)に使うとカード効果が大幅に跳ね上がり、凄まじいダメージが出たり、状態異常を大量に蓄積させるといった効果が発動します。
たとえば「青→白→赤→(赤の)リンクカード」のように、リンクカードが最後に来るよう瞬時に順番を組み立てます。単に色をつなぐだけでなく、使う順番を読むパズル的なレイヤーがここに乗ってくるのです。トランプのスピードを高速化したような感覚、と言えばイメージしやすいかもしれません。
ゲージが満タンで「RUSHモード」

リンクアタックを重ねるとリンクレベルが上がり、それに連動して「RUSHゲージ」も蓄積されます。満タンでボタンを長押しすると「RUSHモード」が発動します。
RUSHモード中は攻撃力と攻撃速度が大幅に上昇し、体感速度はまさに爆速。寺田P自身「これより速いカードゲームやRPGはないのでは」と語るほどで、実際、通常時の倍近い速度でカードが切れるようになります。さらに、RUSH中はバディの衣装が派手に変化。ステータスだけでなく見た目のケレン味でもテンションを上げてくれます。
敵の攻撃は「カウンター」で返せ

いわゆるパリィアクション的な要素として搭載されているのが「カウンター」です。敵が攻撃してくる瞬間、敵の上に赤いアラートが出現します。これを素早くタップすると、被ダメージを軽減しつつ敵に大ダメージを返し、さらにリンクレベルも維持できます。逆に攻撃を受けてしまうとコンボが途切れ、リンクレベルが下がってしまいます。
つまり「高速でカードをさばく」処理能力と「敵の攻撃に即応する」反射神経を同時に要求されるわけです。ここが本作におけるプレイヤーの腕の見せどころであり、スピードに振り切った操作体験の中核になっています。
毎回変わるビルドで自分だけの最強を目指す

バトル前には、3つの選択肢から「強化プログラム」を1つ選択します。「真紅の心得(赤カードのダメージ10%アップ)」「Code:RUSH(RUSHモード中ATK20%アップ)」「蒼天の心得(青カードのダメージ10%アップ)」といった具合で、毎プレイ出てくる組み合わせが変わります。強化プログラムの組み合わせを考え、自分ならではのビルドを構築していく楽しさが、本作の奥深さにつながっています。
また、本作には専用のローグライトクエスト「極限試練」も搭載されています。2バトルごとに難易度を選択しながら全12戦を進める、いわゆるマップ選択型の構成です。オーバーキルするほどスコアが加算され、週替わりのスコアランキングで報酬がもらえます。1プレイは通常バトルが約5分、ローグライクモードでも約10分程度に調整されており、スマホでも遊びやすい尺にまとまっています。
育成・ガチャまわり

マネタイズはガチャ+シーズンパスを想定しているとのこと。ガチャで手に入るのはデッキ編成用の装備カードで、キャラクターはガチャを回した回数に応じて交換チケットが得られるという設計です。装備カードは同種を合成して強化でき、最大レベルは200まで。カードはガチャの他に放置報酬などでも手に入る上、毎日無料ガチャを引けるので、無課金でも十分育成を楽しめそうです。
【プレイ感想】最初の30分で上達を実感できるカジュアルさと奥深さ
正直に告白しますと、本作を触り始めて最初の数分は「速すぎて何も見えない」状態でした。視野が右下のカードに張り付いてしまい、敵のカウンターアラートにまるで反応できません。RUSHモードに入ればなおさらで、倍速で流れてくるカードに指がまったく追いつかないのです。

ところが、これがだいたい30分も遊ぶと化けます。同じ敵と何度も戦ううちに攻撃モーションが読めるようになり、「この敵は3回に1回殴ってくる」といった感覚が体に入ってきます。気づけば右下のカードと敵の動きを8:2程度の意識配分で同時に見られるようになり、あれだけ間に合わなかったカウンターも安定して返せるようになっていました。この習熟カーブの速さは、本作いちばんの中毒性かもしれません。

カードの中身を覚えていなくても雰囲気と直感で遊べる一方、慣れてくると「このカードとこのスキルはシナジーが薄い」「こっちの並びの方がダメージが跳ねる」と、自然に頭を使い始めます。カジュアルに入って、気づけばやり込んでいる——ライト層とやり込み層のあいだに、きれいなグラデーションがかかっていると感じました。

設定面のバディ感も効いています。命令に応えてこちらを向き、喜んだり声をかけてくれるバディの反応が、相棒との一体感を生んでいます。ミッション開始時のハイタッチひとつとっても、「プレイヤーがバディに指示を出している」という設計思想が一貫して伝わってきました。
遊びのハードルは限界まで下げつつ、やり込みの天井はしっかり高い。この両立こそ、NHN PlayArtが掲げる「触ってすぐ楽しい」の一つの到達点だと感じました。
【リリース情報】OBTは9月17日10時頃から、TGS出展・ステージ・生演奏も
OVER RUSHのオープンベータテスト(OBT)の実施が決定しました。期間は9月17日10時頃〜9月24日14時59分で、東京ゲームショウに合わせた開催となります。アンケートに回答すると、正式リリース後に使えるアイテムコードが後日配布される予定です。
また、NHN PlayArtは今年、8年ぶりに東京ゲームショウへ出展します。『OVER RUSH』ブースにはフォトスポットが設置され、本作の試遊が可能です。参加するとオリジナルカードが当たるカードガチャを引くことができ、ランダムで景品引換権が当たるチャンスもあります。ステージではMCと寺田プロデューサーによるゲーム紹介に加え、一部日程では自社サウンドチームによる生演奏ライブも予定されています。
対応プラットフォームはAndroid/iOSに加え、Steam(PC)でも配信予定です。正式リリースについては、寺田P曰く「なるべく年内を目指したい」とのこと。開発も告知も爆速で走り抜けてきた本作らしいスケジュール感です。
【インタビュー】寺田康太プロデューサー兼ディレクターに聞く

体験会の後、本作のプロデューサー兼ディレクターを務める寺田康太氏に個別で話を聞くことができました。
——まず、本作の企画はどんなきっかけから生まれたのでしょうか。
私はNHN PlayArtに入って2年経っていない新参なんです。この会社は『ツムツム』『ぷにぷに』『#コンパス』のように長く続くタイトルが多くて、「新しいゲームを開発できる人に来てほしい」という話で入ってきました。新規IP・新規タイトル・新規ゲーム性、しかもNHNとして初のPC展開と、とにかくチャレンジのハードルがどんどん上がっていった作品です。私はもともとセガで『戦国大戦』『三国志大戦ぽけっと』のディレクターを務めたり、DeNAやミクシィで働いたりと、新規IPやちょっと変わったシステムを作るのが得意で。「ローグライクのカードゲームを作ってみたい」と言ったら「やってみましょう」と始まった感じですね。
——最初から今の形だったのですか。
いえ、最初は『Slay the Spire』のような、いわゆる元祖ローグライクカードゲームを想定していました。でも社内でテストしてもらったら、カジュアルなゲームを作ってきた人たちから「カードを見るのがだるい」と言われて。カードゲームなのにカードを見たくない、と。あれはちょっとしたカルチャーショックでした(笑)。でも、そこが逆に気づきになった。カードゲームはこれだけ世間に受け入れられているのに、ユーザー層はどうしてもコアに寄ってしまう。ルールを覚えるハードルさえ取り払えれば、もっと多くの人に届くはずだ、と。そこに勝機があるんじゃないかと考えて作り始めたのが本作です。
——特にこだわった点、注目してほしいポイントは。
まずシステム面では、この「スピード感に振り切った味の濃さ」をぜひ味わってほしい。このカードゲームでしかできない体験だと思っています。もう一つはキャッチーさ。従来のカードゲームだと、謎のカードを切るとキャラが攻撃する、でもそのカードって何なの? キャラは自分の分身なの別人なの?——という曖昧さが多い。本作では「プレイヤーがバディにプログラム(カード)で命令している」と定義しているので、バディがちゃんとこちらを向いてアピールしてくれる。あの相棒感を楽しんでもらえたら嬉しいですね。
——世界観を近未来SFにした理由は。
中世ファンタジーなど色々なパターンを検討したのですが、「相棒に命令している感」を出したかったんです。相手がロボットなら命令しても不自然じゃない。カードをプログラムに置き換えて、プログラムでバディを操っている、とすればUIやカードのイラストにも説得力を持たせられる。だからロボットが生きる世界観=近未来SFに落ち着きました。
——開発で苦労した点は。
最初はもっとカードゲームしていたんですよ。コストの概念があって、特定の順番で使うとコンボが発生して……と作り込んでいました。でも、それだと一気にコア向けになってしまう。ルートを覚えて最適解を通す、という難しいゲームになる。全部のカードを理解する、覚えるという工程がどうしても最初に来てしまうんですね。そこを思い切って捨て、「色をつないでリンクアイコンのカードをコンボにつなげればとにかく強い」というド真ん中のシンプルなルールにした。その上でカードの深みはちゃんと用意する。この割り切りが結果的に本作らしさになりました。
——今後、他IPとのコラボやレイド・ギルドなどの実装予定は。
リリースがうまくいけば、コラボは積極的にやっていきたいです。キャラがロボットなのでコラボ先が難しいかと思いきや、最近は近未来系のIPも多いので、意外と柔軟にいけそうだと思っています。本作はアクション要素が強く、自分の操作でキャラがガンガン動くので、コラボキャラが動く楽しさも押し出せるはず。ギルドやレイド、対戦(オートバトル寄りになりますが)といった協力・交流機能も検討中で、大型アップデートに合わせて追加していければと考えています。
——Steam(PC)配信を決めた理由は。
スマホ市場のレッドオーシャン化が進むなか、より多くのユーザーに触れてもらうにはPCという可能性がある。会社としてはスマホが主力であることは間違いないですが、今後はPC市場や海外市場も視野にスケールできればと。加えて、当社のツムツムやぷにぷにはIP作品でパブリッシャー側の考えもありますが、本作は完全に独自IP。市場もジャンルも販売形式も媒体も"全部チャレンジ"できる——そんなチャレンジの塊みたいなプロジェクトなんです。
——最後に、配信を楽しみにしているユーザーへメッセージを。
本当に「誰でも遊べるカードゲーム」を目指しています。これまでカードゲームを遊んだ方も、遊んだことがない方も、ぜひ一度手に取ってみてほしい。他にない味がするはずです。かなり新しい体験と面白さを提供できると思っているので、まずはこのスピード感を体感していただけたら嬉しいですね。





































