「DORDOGNE(ドルドーニュ)」プレイレビュー!幼少期の思い出を巡るアドベンチャーゲーム!
アルテマ攻略班
「DORDOGNE(ドルドーニュ)」は、フランスのゲーム開発デベロッパー「UMANIMATION」と「Un Je Ne Sais Quoi」が共同で開発した、フランスのドルドーニュ地方が舞台のアドベンチャーゲームです。
水彩のタッチで描かれたドルドーニュの風景を堪能しながら、子供の頃の思い出が呼び覚まされるノスタルジックな物語を楽しめます。今回は、そんなドルドーニュのプレイレビューをお届けします。
幼少期の記憶を巡る冒険
ドルドーニュの物語は、ある日主人公の「ミミ」に、天国へ旅立った祖母「ノーラ」から一通の手紙とパズルが届くところから始まります。ノーラの家が近々取り壊されると知ったミミは、最後にノーラの家を見て回ることを決めます。
ミミはノーラの家で手紙や思い出の品を集め、幼少期にノーラと一緒に暮らしていた時の記憶を少しずつ取り戻していくことになります。
現在と過去の世界を行き来
ドルドーニュでは、ノーラの家でミミが思い出を呼び覚ますたびに、視点が過去へと切り替わります。過去の世界では幼少期のミミの視点から、夏休みに一緒に暮らしたノーラとの思い出を追体験していきます。
ノーラとの楽しい日々が描かれる過去と、誰もいないノーラの家をただ探索する現在が綺麗に対比されており、視点が切り替わるたびに寂しさや切なさを感じられます。
豊かな自然が溢れるドルドーニュを冒険
過去パートでは、木々が生い茂る森や光り輝く湖、高くそびえる山々といった豊かな自然の中を冒険します。舞台はフランスの「ドルドーニュ地方」で、自然の宝庫とも評されるドルドーニュの多様なロケーションに足を運べます。
水彩画タッチで描かれた風景
ドルドーニュの風景や3Dモデルなどのアート全般は、水彩画を基調とした優しいタッチで描かれます。「思い出」というゲームコンセプトと水彩画の相性が良く、美しくも儚い過去の記憶が淡い水彩画で見事に表現されています。
過去は鮮やかに、現在はくすんだような色使いで表現されるのも特徴で、ミミ自身の内面を表しているかのような演出が物語への没入感を生んでいます。
ノスタルジーを呼び起こすゲームデザイン
現在と過去で祖母の家を探索
ドルドーニュでは、現在、過去ともに祖母「ノーラ」の家やその周辺を探索し、物語を進めていきます。現在パートと過去パートでは10年以上の月日が経過しており、プレイヤーが操作する孫娘「ミミ」も現在ではすっかり大人です。
過去と現在ではミミの歩幅が異なるため、同じ家を探索していても過去だと大きく、現在だと小さく感じます。その他にも様々な描写で時の流れが表されており、二度と戻らない過去への懐かしみや喪失感を演出しています。
過去の記憶を引き出すパズル
現在パートでは、ノーラからミミに贈られた「パズル」を解くことで、ミミが失っていた過去の記憶が引き出されます。シンプルな操作でパズルを動かし解いていくことで、ノーラが何を伝えたかったのかを読み解いていきます。
パズルは過去と現在を繋ぐ重要な鍵となり、プレイヤー自身もパズルを通して物語への理解を深められます。
思い出をバインダーに記録
過去パートでは物語の区切りを迎えるごとに、ミミが森や市場を冒険する中で手に入れたステッカーや撮影した写真、浮かんできた言葉から閃いた「詩」を、ノーラから引き継いだバインダーに記録します。
手に入れたステッカーや言葉の中から何を選ぶのかはプレイヤー次第で、冒険の中で何を感じたのかを記すことにより、一層忘れられないゲーム体験になります。
あの夏を思い出すアドベンチャー
今回はアドベンチャーゲーム「DORDOGNE(ドルドーニュ)」をご紹介しました。誰しもが持っているであろう夏休みの記憶や幼少期の他愛ない思い出が蘇り、感傷的な気分に浸れる作品です。
父と祖父母の確執や家族の秘密を紐解いていくストーリーラインも魅力で、純粋に物語を追う楽しみ方もできます。興味がある方はぜひ遊んでみてください!