Canton Networkブロックチェーンが始動!業界を越えたコラボレーション
Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)やMicrosoftなど、各業界を代表する企業が共同で、新たなブロックチェーン・システムを展開することになりました。
このシステムにより、異なる機関投資家向けアプリケーションが相互にリンクされ、金融市場の革新がさらに進むかもしれません。
※1ドル=134.1円で換算
Canton Networkブロックチェーンの登場
Canton Network(カントン・ネットワーク)と呼ばれるシステムの構築は、金融機関のニーズに応えるための基盤づくりが目的で、BNP Paribas(BNPパリバ:フランス)やドイツ取引所グループなども含め、国境や業界を越えた企業や機関が参加しています。
このシステムが稼働すれば、既存のシステムを大きく上回るプライバシーやスケーラビリティが手に入るでしょう。現在システム全体は準備段階にあり、2023年7月からテストが始まる見込みです。
Canton Networkは、Digital Asset(デジタルアセット)社が開発したスマートコントラクト言語「Daml(ダムル)」をベースに構築されます。Canton Networkの登場で、金融市場におけるブロックチェーンの活用がさらに促進され、業務効率性と透明性も一段と向上するでしょう。
30もの企業が名を連ねる一大事業
Canton Networkのローンチには、およそ30の企業が関わると予想され、金融業界に大きなインパクトを与えることになりそうです。
そのプラットフォームはさまざまな機関投資家向けアプリとリンクし、プライバシーや運営管理の面でも、金融市場の進歩に多大な貢献をするはずです。
Daml言語を使用することにより、Canton Network上でローンチされるdApps(分散型アプリ)は、既存のプロトコルとの相互運用が可能になります。開発者たちも、DamlベースのdAppsが今後拡大することに期待を寄せています。
ドイツ取引所グループの担当者も、Canton Networkがデジタル化および分散化された金融市場の構築に、極めて大きな役割を果たすことを確信しています。
ドイツ取引所グループ、BNP Paribas、Goldman Sachsなどでは、すでに一部でCanton Networkの使用を始めているという情報もあります。
Canton Networkの概要と今後の展開
Canton Networkはフィンテック企業のDigital Asset社がローンチし、機関投資家向けの分散型インフラを提供することが第一の狙いです。また、現在は個々に断絶している金融システムやインフラを連結させて、相互運用性を高めることも意図して設計されています。
金融市場では、プライバシーと運用管理が確立された、ブロックチェーンによる分散型システムの構築が求められています。Canton Networkならリアルタイムで、しかもプライバシーを保障された状態で、資産やデータをアプリケーション間でやりとりすることが可能です。
つまり、これまではバラバラに運用されていた、金融市場でのアプリケーションやプラットフォームなどが、Canton Networkによってリンクされ、相互運用が可能になるわけです。金融関連以外の企業がネットワークに参加する理由も、この点にあると考えられます。
現時点で参加を表明している主な企業は、前述したGoldman Sachs、Microsoft、BNP Paribas、ドイツ取引所グループのほか、世界最大の監査法人Deloitte、フィンテック企業のBroadridgeなどがあり、金融関連とテクノロジー系企業が中心になっています。
金融業界におけるブロックチェーン技術の強化は、今後より一般的になると予想できます。デジタル資産の運用が広がる中で、各企業は業務プロセスの効率化と経営コストの削減に向けて、さらにブロックチェーンの活用を拡大することになるでしょう。
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