ビットコイン版NFT「Ordinals」が急成長!イーサリアムに次ぐシェア第二位へ

ニュース106

NFTデータ・アグリゲータのCryptoSlam(クリプトスラム)によると、5月のBitcoin(ビットコイン:BTC)NFTとミームコイン30日間の取引総額は、Solana(ソラナ:SOL)を抜いてシェア第二位に躍進しました。

このシェア拡大にはBRC-20トークンと共に、Bitcoin NFTの活性化が大きく貢献しています。

※1ドル=138.4円で換算しています。

ビットコイン独自のNFT「Ordinals」

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Bitcoin NFTまたはBitcoin Ordinalsの取引総額は、NFTブロックチェーンを代表するPolygon(ポリゴン:MATIC)やSolanaのシェアを大きく上回って、現在Ethereum(イーサリアム:ETH)に次いで第二位にまで拡大しました。

Ordinals(オーディナルズ)とは、本来Bitcoinのブロックチェーン上でNFTを扱うためのプロジェクトのことですが、現在Bitcoin NFTのことを直接Ordinalsと呼ぶようになっています。

※Bitcoin NFT=Bitcoin Ordinals

現在最も普及しているEthereumベースのNFTは、ブロックチェーンから切り離してNFTを保管することが一般的です。

BRC-20トークンからOrdinalsへ

BRC-20トークン規格の開発者Domo(ドーモ)の分析では、Ordinals取引の大部分はBRC-20トークンのトランザクションが占めているということです。

BRC-20トークン規格とは、Ordinalsを利用して作られた代替可能トークンのことで、投機的な性格の強い暗号資産(仮想通貨)であるミームコインとして過大に宣伝されています。その価格は一部の熱狂的なコミュニティの影響を強く受けています。

過大な宣伝効果もあり、BRC-20ミームコインの時価総額は5月前半で一時10億ドル(約1,380億円)を突破し、直近の状況でも4億4,700万ドル(約618億6,500万円)を維持しています。

ORDI、PEPE(ペペ)、MEME(ミーム)など人気のあるBRC-20トークンは、特別な機能を持たずに実験的な目的で発行されています。

BRC-20トークンの取引量増加の背景には、新しい金融による一時的な熱狂から利益を得ようとする投資家の存在があるようです。ただし、得られる利益が減少すれば、BRC-20をめぐる取引活動も低下することになるでしょう。

Bitcoinの総合的なアクティビティが活性化

Bitcoinをめぐる市場は、BRC-20トークンからBitcoin Ordinalsに移行しつつあるようです。人気のマーケットプレイスMagic Eden(マジックエデン)もOrdinalsを扱うようになり、主にBRC-20トークンを扱うオープンソース・ウォレットUniSat(ユニサット)の取引量を侵食し始めています。

現在最も人気のあるNFTコレクションの1つBored Ape Yacht Club(BAYC:ボアードエイプ・ヨットクラブ)はEthereumを利用しており、4月23日から5月23までの取引総額は4,000万ドル(約55億3,600万円)を記録しました。

しかしBitcoin Frogs(ビットコインフロッグズ)のようなOrdinalsも、その4分の1にあたる1,000万ドル(約13億8,400万円)程度にまで取引総額を伸ばしています。

Ethereumの牙城を崩せるのか?

現状ではEthereumベースのNFTが、DAO(分散型自律組織)や275億ドル(約3兆8,000億円)ものDeFiエコシステムによるサポートもあり、Ordinalsのシェアを大きく上回っています。

例えばBAYCやAzuki(アズキ)などには関連するメタバースがあり、それがNFT保有者に利益をもたらしています。ほかにCryptoPunks(クリプトパンクス)やMilady Maker(ミラディメーカー)なども、希少性や先駆者としての優位性から人気を博しています。

これらの先駆的NFTコレクションに対して、Ordinalsがどれだけシェアを伸ばして成功するのかはまだ分かりません。取引総額で第二位のシェアを占めるとはいえ、Ordinalsのコレクションにはまだ利便性が少なく、熱狂的な保有者によるコミュニティも形成されていません。

NFTのトレーダーは、BitcoinでもNFT所有者の排他的グループが形成され、Ethereumと同様の成功が繰り返されることを望んでいます。

一方では、OrdinalsやBRC-20トークンの拡大により、Bitcoinの取引コストが上昇し、処理時間に遅延が生じるなどの問題を指摘する声があることも事実です。

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