ブロックチェーン分析企業が警告!DeFiのリスク評価における清算ブロックの重要度

ブロックチェーン分析企業が警告!DeFiのリスク評価における清算ブロックの重要度

ブロックチェーン分析企業のIntoTheBlock(イントゥザブロック)は、DeFi(分散型金融)のリスク評価において、「清算(liquidation)ブロック」を注視すべきとして投資家に注意喚起しています。

清算ブロックを見落とすことが、大きな損失につながるという同社のレポートを検証します。

※1ドル=139.4円で換算

清算ブロックに注目すべき理由とは?

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IntoTheBlockは、暗号資産(仮想通貨)市場に関する情報として、主に「ブロックチェーン分析」「価格予測」「DeFi分析」「キャピタルマーケット分析」「NFT分析」の5項目を提供しています。

そのIntoTheBlockが5月31日のレポートの中で、清算ブロックとDeFiリスクとの関連性について投資家に注意を促しました。

レポートでIntoTheBlockは、DeFiプロトコルのリスクを評価する上で、清算ブロックの果たす役割がいかに重要かを力説しています。この数値を見落としてしまうと、特に清算が長期にわたる場合、投資家はローン返済のための担保不足に陥る危険性があるということです。

この点についてIntoTheBlockはツイッター上で、「DeFiプロトコルのリスク評価では、重要な指標として、清算の実行に必要なブロック数を見落とさないでください。

清算が長期間行われる場合、仮想通貨価格の下落が、直接ローン返済に関わる担保不足につながる可能性があるからです」と述べて投資家に注意を呼びかけました。

清算ブロック数とは、清算プロセスが完了するまでに必要なブロック数のことです。

レポートが強調している点は、短期的な清算プロセスにあるプロトコルは、突然の価格下落に対しての安全性と復元力が向上するということと、それに対して長期的な清算プロセスは、担保不足につながる可能性が高いということです。

DeFiのリスク判定はさまざまな指標で

ツイッターの別なスレッドでは、「The Health Factor Distribution指標を使うと、DeFiプロトコルのリスクをさまざまな角度から予測できます。例えば清算に直面するローンの数や、高い投資リスクを抱える預金者の数などが分かります。IntoTheBlockの情報で、常にこの指標をチェックしてください」とも述べています。

The Health Factor Distribution指標とは、市場の健全性を測る係数分布のデータであり、DeFiプロトコルのリスク判定にも役立ちます。IntoTheBlockは、この指標と清算ブロックに注目して、DeFiのリスクを回避することを勧めているのです。

清算リスクを甘く見てはいけない

もしもポジションが清算対象になってしまうと、投資家は多大な損害を被る可能性があります。仮想通貨のデリバティブ・データ分析プラットフォームCionGlass(コイングラス)のデータでは、直近24時間で実に39,934人の投資家が清算の対象になっています。

これら投資家の累積損失は8,869万ドル(約123億6,300万円)にも及び、仮想通貨取引所OKX(オーケーエックス)のETH-USD(イーサリアム-米ドル)ペアでは、単一注文の清算で206万ドル(約2億8,700万円)が泡と消えました。しかし、この数字は特別なものではありません。

仮想通貨とブロックチェーン関連ニュースを提供するCoin Edition(コインエディション)が2023年初めに公開したデータによれば、24時間で80,922人のトレーダーの資産が清算され、2億4,300万ドル(約338億7,400万円)の損失が計上されたこともあるそうです。

そのうちの1億8,500万ドル(約257億9,000万円)は、わずか45分の間に消えたということです。

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