GMOコインも取扱い開始、貸暗号資産サービスとは?

GMOコインも取扱い開始、貸暗号資産サービスとは?

暗号資産(仮想通貨)取引所が新しく始めたサービスの中で、「貸暗号資産サービス(レンディング:lending)」が注目されています。その流れを受けて、国内大手のGMOコインも「貸暗号資産プレミアム」というサービスを始めました。

今回はGMOコインのサービスを中心に、貸暗号資産サービスの仕組みとメリットについて紹介します。

貸暗号資産サービスの仕組み

貸暗号資産サービスとは、簡単に言うと銀行の定期預金のようなものです。ユーザーは、自身が保有している仮想通貨を仮想通貨取引所に貸し出します。取引所はその資産を原資にすることができ、市場に流通する仮想通貨の量も増えることになります。

ユーザーは事前に決められた貸出期間が満了すると、貸し出した元本に手数料が加えられた暗号資産を受け取ることができます。つまり、一定期間取引所に仮想通貨を貸し出すと、そこに手数料がプラスされてユーザーの手元に戻ってくるわけです。

GMOが提供する「貸暗号資産プレミアム」

貸暗号資産プレミアム

GMOコインは9月21日から、「貸暗号資産プレミアム」の募集を始めました。このサービスは、一般的な貸暗号資産とは異なった特徴を持っています。その1つは、年率30%という極めて高い特約権料(手数料)のレートです。通常の貸暗号資産では手数料は数%なので、破格の高利率と言えるでしょう。

もう1つの特徴は、円転特約という仕組みがあることです。このサービスでは特約レート(決められた仮想通貨基準価格)が設定されており、貸出満了日に仮想通貨価格が特約レートを上回っているか、それとも下回っているかによって元本と手数料の受け取り方が変わります。

満了日の仮想通貨価格が特約レートより高い場合
仮想通貨で貸し出した元本は特約レートで日本円に交換され、そこに特約権料を上乗せしたものをユーザーは受け取ります。
満了日の仮想通貨価格が特約レートより低い場合
貸し出した仮想通貨の元本と、特約権料を合計したものをユーザーは受け取ります。

この仕組みにより、満了日までに仮想通貨価格が一定レベルまで値上がりしていれば、ユーザーは日本円プラス特約権料で、確実に利益を得ることができます。一方で値上がり幅が小さかったり、反対に値下がりしてしまった場合でも、ユーザーの元本は保証され、そこに特約権料がプラスされるので、全体的には貸出前の額よりも多くの仮想通貨が手元に戻ります。

いずれにしても、貸し出したことによる損害やリスクは無いと言えます。ただし、円転特約には必要証拠金として、日本円の預け入れも必要です。この証拠金は、満了日にはユーザーに返還されます。

今回の募集はビットコイン(BTC:Bitcoin)のみで、募集期間は9月21日~10月5日。貸出期間は10月7日~10月26日の19日間で、特約権料は30%です。貸出金額は0.5BTC以上から、0.1BTC単位になるため、ある程度まとまった資金が必要になるでしょう。

貸暗号資産サービスを始めるメリット

メリット
・利率が高い
GMOコインの特約権料は破格ですが、ほかの取引所でも数%の利率が一般的です。これは国内の預貯金金利と比べてかなり高めです。
・リスクが小さい
仮想通貨の投資や取引とは異なるため、元本割れの心配はありません。トレーディングのスキルも必要ないので、初心者でも安心して始めることができます。
・市場での値動きが小さくても資産を増やせる
貸暗号資産サービスでは、受け取る仮想通貨が増えることはあっても減ることはありません。市場の流動性が高くても低くても、満了日が来れば確実に資産を増やすことができます。

貸暗号資産サービスにはいくつかのメリットがあります。こうしたメリットに対して、デメリットとして考えられるのは、貸し出した仮想通貨は期間中ロックされてしまうため、取引や出金ができないことです。

また、万が一取引所が破綻してしまうと、貸し出した資産が戻らない危険性があります。利用する仮想通貨取引所を慎重に選ぶことと、自己資産の管理をしっかりと行うことが重要です。

国内外の取引所でもサービス提供中

GMOコイン以外でも、現在は多くの仮想通貨取引所が貸暗号資産サービスを提供しています。例えばビットポイントジャパンでは、貸出期間45日で年率1%というサービスを行っています。利率は低めですが、利用できる仮想通貨の種類が多いことが特徴です。

海外の大手取引所バイナンス(Binance)では、複数の種類の貸暗号資産サービス(Binance Lending)を扱っています。代表的なサービスはセービングやステーキングで、取り扱う通貨の種類が非常に多く、仮想通貨ごとに利率が異なるという特徴があります。
日本の取引所に比べると全体的に利率が高めで、15日間の貸し出しで10~15%など、2ケタの利率も珍しくありません。

貸暗号資産サービスは、低リスクで仮想通貨を増やすことができる画期的なサービスです。しかし、貸し出した日から満了日までの間に、仮想通貨の価格が大幅に下落した場合、売りに出すこともできず損害を被る可能性もあります。
相場が比較的安定した状態で、手持ちの資産に余裕がある場合に利用してみるとよいかもしれません。

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