経済新興国での利用が拡大中!ステーブルコインと未来の金融
社会のデジタル化が進むにつれて、現行の法定通貨を基盤にした伝統的な金融にはさまざまな限界が見えてきました。それを補完する手段として、現在新興国を中心にステーブルコインへの注目度が高まっています。
※1ドル=147.0円で換算
なぜ今、ステーブルコインなのか?
アメリカの特に18~34歳のヤンガー・アダルトは、現行の金融システムを利用するうえで日々ペイン・ポイント(悩みのタネ)を抱えています。自分のお金で決済や送金するだけなのに、高額な手数料が発生するからです。
この問題を解決する1つの方法が、暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーンを使うことです。中でもステーブルコインは、現在の法定通貨の利点をすべて備えており、より速くより簡単で、安定性と安全性が高く、そしてよりアクセスしやすいという特徴があります。
今後は法定通貨とデジタル通貨との橋渡し役として、自由で効率的なデジタル金融の基盤になると期待されています。
現行法定通貨の限界
現金は個人間の即時決済など私的用途に適しており、不安定な経済下でも安定しているという特徴があります。しかし送金や移動に手間と時間がかかることから、デジタルに精通した消費者にとっては、もはや最善の金融システムとは言えません。
しかも既存の決済プロセスを利用するには、自身が所有するお金を扱う時でさえ、手数料や金利負担が必要です。
国境を越えた送金では3~6%の手数料が掛かり、米消費者金融保護局(CFPB)の試算によれば、クレジットカード会社の手数料と金利収入は、2022年の1年間で1,300億ドル(約19兆円)にも達しています。
こうした金融システムの現状に対しては、18~34歳という若い世代のほうが強い不満を感じており、彼らが今後の社会経済を支えることを考えると、将来的には金融システムの大変革が必要になるのは間違いないでしょう。
ステーブルコインの魅力とは?
一方のステーブルコインには、どのようなメリットや魅力があるのでしょうか?ここで、特に注目すべき4つのポイントを挙げてみます。
コストがかからない
ブロックチェーンを介してステーブルコインを送金する場合、既存金融の決済と比べてほんのわずかなコストしか生じません。
安全性が高い
米ドルなどの法定通貨と1:1でペギングされたステーブルコインは、その価値の安定性と予測可能性が保証されます。
効率がよい
ブロックチェーンにより、P2P決済ではほぼ即時の取引処理が可能であり、地域を問わず極めて短時間でお金を受け取ることができます。
アクセスしやすい
金融機関のような仲介者を必要とせず、中立的なソフトウェアによって管理されるため、アクセス手続きが非常に容易です。
新興国を中心に高まる人気
政情が不安定な国々では通貨価値の変動も激しく、そのため国民の多くがステーブルコインを利用し、自己資産を守りつつ国境を越えた取引も行っています。その中の3つの国について、ステーブルコインの利用状況を紹介しましょう。
こうした国々を含め、新興市場では仮想通貨全体のかなりの部分をステーブルコインが占めています。アジアのように人口が多い地域での採用が広がれば、仮想通貨界の勢力図を塗りかえるかもしれません。
ナイジェリア
世界第六位の人口を誇る国であり、インターネットを利用する成人の99%近くが仮想通貨について理解しています。そのうちの約半数はステーブルコインの知識もあり、さらに全体の28%は実際に保有しています。
ブラジル
ブラジルも世界第七位の人口で、仮想通貨保有者の51%はステーブルコインも保有しています。その多くはリスクヘッジが目的で、預金して利益を得るという利用法も広がっています。
アルゼンチン
ステーブルコインを早期に採用しており、主にインフレや通貨価値の変動対策で利用されています。インターネット利用者の64%はステーブルコインを認知しており、12%は実際に保有しています。
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