2ステップで仮想通貨を増やす！オプションホイール戦略とは？

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暗号資産(仮想通貨)取引の初心者から経験豊かなトレーダーまで、幅広い層が注目するオプションホイール戦略(options wheel strategy)は、シンプルですが本格的な投資戦略です。今回はこの戦略の基本について解説します。

※1ドル＝156.0円換算

オプション取引の仕組み

株式市場と同様に仮想通貨市場でも、さまざまなデリバティブ取引で投資戦略を組み立てることができます。その中でオプション取引(選択売買権取引)は、仮想通貨を「売買する権利」を売買する取引手法です。

買う権利は「コールオプション」、売る権利は「プットオプション」と呼ばれ、さらにそれぞれに買う立場と売る立場があるため、オプション取引は以下の4種類に分類できます。基本的には(　)内のタイミングで判断します。

オプション取引4種類

オプション取引では売り手と買い手との間で、事前に取引価格と期日を決めて契約を結びます。この時取引額に応じて、買い手は「プレミアム」という手数料を売り手に支払います。

これらの取引を相場に応じて組み合わせながら、損失を回避して利益を上げる手法がオプション取引です。

オプションホイール戦略は、2つのステップから成り立っています。最初のステップは現金担保のプットオプションを売ることです。これによりプレミアムを受け取ることができます。

もしも満期日に仮想通貨の価格が事前に決められた価格よりも低ければ、本来よりも安く仮想通貨を手に入れることができ利益が生じます。

次のステップは入手した仮想通貨を保有した状態で、コールオプションを売る「カバードコール」です。この場合にもプレミアムを受け取ることができます。

この2つのステップを繰り返すことで、仮想通貨価格の変動に左右されることなくプレミアムで利益を上げることが可能です。時間とともに保有する仮想通貨を増やすこともできます。

またこの戦略では、損失が出そうな場合オプション取引を実行しないという選択も可能です。しかも少額の利益を繰り返し手に入れるという戦略なので、全般的にリスクを避けて利益を生み出せるというメリットがあります。

具体的なオプションホイール戦略では、まずなるべく低価格で仮想通貨を購入することを目指します。選択する通貨は、長期的に価値が変動しにくいものでなければなりません。

設定価格で仮想通貨を購入できる資金を準備し、プットオプションを売ることでプレミアムが入手できます。

満期日が来た時に、実際の価格がある程度設定価格よりも低ければ、狙った仮想通貨を購入するチャンスです。プットオプションで決められた価格で仮想通貨が入手できるため、事実上の割引購入になります。

この通貨を原資にして、今度はカバードコールに移ります。実際の価格と設定価格との差によっては、取引相手との契約が実行されない可能性もありますが、その場合はオプションホイール戦略の次のサイクルに進めばよいのです。

ただしオプションホイール戦略にもリスクはあります。仮想通貨価格は変動が激しいため、それが投資戦略に多大な影響を及ぼすかもしれません。また設定価格のミスにより、損失を被るリスクも否定できません。

やはりどのような投資戦略でも、リスクマネジメントを適切に行い、少額から取引を始めて損失を回避することが重要だと言えます。