仮想通貨価格はめまぐるしく変動!下落を予測するアナリストも!
8月に入ってから、暗号資産(仮想通貨)価格は大幅な値動きと小刻みな変動を繰り返しています。株式市場の大暴落もあり、これまで強気市場を予測していた仮想通貨コミュニティの中でも、将来を悲観する推測が出てきたようです。
※1ドル=147.3円換算
アメリカ経済指標の影響
8月14日には、アメリカで7月のCPI(消費者物価指数)が発表されます。インフレ率から経済を読み取る、現在最も注目されている経済指標ですが、最近は政府目標の2.0%を上回り3.0%程度で推移しています。
アメリカ最大手の投資銀行であるBrown Brothers Harriman & Co.(ブラウンブラザース・ハリマン社)は、市場が最近の指標に過剰反応し過ぎであることを指摘しています。
さらに連邦準備銀行(FRB)は他国の中央銀行ほどには、金融政策緩和に積極的ではないとして、それが米ドル価格をサポートする可能性を示しました。
同社の市場戦略責任者エリアス・ハダド(Elias Haddad)氏は、全般的な経済成長は依然トレンドレベルを上回っており、市場が再び積極的緩和の可能性を過大評価していると述べています。
彼は今後発表される経済指標によって、トレーダーは緩和の可能性を再検討することになるとも述べ、現在のアメリカ経済は比較的健康な状態にあり、さらにドルが強くなるとも予測しています。こうした予測は、FRBによる金利の見直しがすぐには実行されないことを示唆しています。
活性化する仮想通貨アクティビティ
オンチェーン・アナリストのピーター・シュローダー(Peter Schroeder)氏は、8月初旬に仮想通貨アクティビティが明確な上昇を見せたという分析結果を「X」に投稿しました。
特にDeFi部門の伸びが目立っており、取引額は2023年8月5日以来の最高値を記録し、過去3年間でも4番目に高い取引額になっています。
またブリッジ・トランザクションも活発化しており、2023年3月以来で1日あたりの取引額が最高値を記録しました。中でもCircle(サークル社)が提供するCCTP(USDCクロスチェーン転送プロトコル)は、ブリッジ部門全体の35%を占めるまでに成長しています。
無期限契約取引額も大幅な伸びを見せ、2023年3月以来の最高値となりました。ステーブルコインの送金数は8月5日に過去最高値を更新し、ステーブルコインの供給量も2022年1月以来最高の1,653億ドル(約24兆3,500億円)に達しました。そのうち69.82%はTether(USDT:テザー)が占めています。
チャート上に形成されたデス・クロス
仮想通貨レンディングサービスYouHodler(ユーホドラー)のリスクマネジャーであるセルゲイ・ゴレブ(Sergei Gorev)氏は、50日と200日の移動平均線の間に「デス・クロス」が形成されていることを指摘しました。
直近の短期的な値戻しにもかかわらず、仮想通貨市場がさらなる下落トレンドに移行する可能性があるということです。このテクニカルパターンは弱気市場へのサインとして知られており、今後の継続的な下落傾向を示している可能性があります。
一方、仮想通貨アドバイザリー企業BRNのアナリストであるヴァレンティン・フルニエ(Valentin Fournier)氏は、Bitcoin(BTC:ビットコイン)未決済建玉の減少が、各種トークン価格の下落ペースを下回っていると指摘します。この傾向は不安定な市場に対して、投資家の信頼と興味が失われつつあることを示しているのかもしれません。
現在の仮想通貨市場は、アメリカの株式市場と相関関係にあるように見えますが、各分野で分析される指標から仮想通貨の推移を見通すことは難しそうです。株価暴落が再発するリスクもあることから、仮想通貨投資でも困難な状況が続くことになるでしょう。
©NFTゲームプレス All rights reserved.
※当サイトに掲載しているゲーム画像の著作権、商標権ならびにその他の知的財産権は、当該コンテンツの提供元に帰属します
※当サイトに掲載されているデータ、画像等の無断使用・転載・変更・改ざん・商業的利用は固くお断りします