大手取引所のCOOが予測!ビットコインが長期金融市場の主役に?
多くの金融機関は、暗号資産(仮想通貨)による資産のトークン化では、Ethereum(ETH:イーサリアム)に一日の長があると認識しています。
しかし大手取引所Bitfinex(ビットフィネックス)のCOO(最高執行責任者)であるジェシー・ナットソン(Jesse Knutson)氏は、将来的にはBitcoin(BTC:ビットコイン)が長期金融市場の主役になると予測しています。
※1ドル=152.6円で換算
まずはイーサリアムを超えられるか?
現在RWA(Real World Assets:現実資産)のトークン化においては、Ethereumが市場をリードしています。EthereumのRWA総資産は2位以下を大きく引き離し、ステーブルコインを除いても20億ドル(約3,052億円)に達しています。
しかしBitcoinのレイヤー2も急激な伸びを見せており、サイドチェーンのLiquid Network(リキッドネットワーク)のTVL(預かり総資産)は、2022年の4億ドル(約610億円)から現在は17億ドル(約2,594億円)にまで増加しました。
この状況からナットソン氏は、多様な機能性と強固なセキュリティなどから、今後は金融機関の資産トークン化において、Bitcoinが最大のエコシステムに成長すると見ています。
実際にラテンアメリカでは、およそ10億ドル(約1,526億円)の約束手形がLiquid Networkを通じて発行されています。エルサルバドル政府は世界で初めて、volcano token(ボルケーノトークン)と呼ばれる国債を発行する予定です。
また、セキュリティトークンのBlockstream Mining Note(BMN:ブロックストリーム・マイニングノート)も、Liquid Networkを通じて5,000万ドル(約76億円)の資金調達に成功しました。その後過去最大のRWA支払いを実行し、投資家に1,200BTCの利益を還元しています。
資産運用でも主役になる可能性
Bitcoinのネットワークは、その高いセキュリティとプログラムの拡張性から、高速で信頼できる清算処理とデジタル資産の発行を可能にします。これはRWAのトークン化において、現在最も優れたエコシステムと考えられます。
Bitcoinの残高管理では、UTXO(未使用トランザクション・アウトプット)という仕組みが利用されています。これは個々のBitcoinユニットを、特定の所有者だけが使用できるシステムであり、それぞれのBitcoinは1度の取引のみに限定されるため、二重取引のようなトラブルが発生しません。
1度使用されると新規アドレスが設定されるので、プライバシーとセキュリティが確保できます。
UTXOはトランザクションの検証が容易であり、複雑なスマートコントラクトなしで多重署名を可能にし、先回り売買取引(フロントランニング)のような不正防止にも効果を発揮します。
現在UTXOと同列の選択肢にあるEthereumのスマートコントラクトは、処理の複雑さによるコーディングエラーや脆弱性の課題を解消できていません。これらの課題はまれに資産の損失や、セキュリティと証券トークン化での不具合を引き起こします。
他のトークン化エコシステムは、規制当局との複雑なやりとりが必要であり、現状では未登録証券という扱いです。
それに対してBitcoinははるかに透明性の高い規制のもとで金融商品として分類されているため、RWAやトークン化証券を扱う発行者やプラットフォームにとって、安全で安心な選択肢になっているのです。
最後にナットソン氏は、「我々は資産のトークン化において、Bitcoinが今後さらに重要な役割を担うと考えています。Liquid Networkのようなサイドチェーンにより、Bitcoinは高いセキュリティとプログラムの拡張性、プライバシー機能が保証されています。
将来的にはもっと多くの人々が、Bitcoinの可能性を認識するようになるでしょう。Bitcoinは単なる金銭的価値ではなく、長期金融市場の未来を切り拓く存在なのです」と自身の分析および予測をまとめています。
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