仮想通貨取引所が株式の取引開始!DeFiサービスも回復基調に
暗号資産(仮想通貨)市場は不安定な状況が続いていますが、金融関連の分野では新しい動きが見られます。
大手取引所のKraken(クラーケン)は、既存のプラットフォームに株式取引の機能を追加したことを発表しました。
※1ドル=143.5円で換算
投資の可能性を広げるクラーケン
4月14日付けで大手取引所のKrakenは、仮想通貨取引に加えて株式取引サービスも開始しました。このサービスはアメリカ国内に上場した11,000銘柄以上の株式とETFを、手数料無料で仮想通貨と同一のプラットフォームから扱えるというものです。
当初は全米10の州と地域の顧客に限られますが、今後はその他の州にも順次サービスを拡張する予定です。
このサービスは、Krakenが提供するプラットフォーム(Kraken mobile app / Kraken Pro mobile app / Kraken Pro web)で利用でき、顧客は簡単な操作で仮想通貨・株式・現金・ステーブルコインを取り引きすることができます。
また、以下に挙げるようなKraken独自の取引サービス機能も追加されます。
・迅速な再投資機能:仮想通貨や株式の売却後、すぐに別な投資を実行可能
・少額取引機能:数千の上場資産について、その資産の数%単位での少額購入が可能
・一元的操作機能:1つのプラットフォーム上で各種資産の取引が可能
既存の金融とデジタル金融の融合
今回のKrakenの取り組みは、さまざまな金融商品と投資や取引を統合する第一歩です。進化を続けている仮想通貨は、株式や金融派生商品、そして現金などの資産を扱う橋渡しの役割を果たせるため、多種多様な資産を一元的に管理できる可能性があります。
しかも世界中で24時間休み無しで稼働するので、顧客の利便性は大幅に高まるでしょう。
株式分野への進出は予想されていたことで、今後は各種資産のトークン化も容易に可能になり、世界中でボーダーレスな金融取引が実現されるでしょう。Krakenは短期間のうちにアメリカ全土から、EU経済圏やオーストラリアにまでサービスの拡大を図る予定です。
仮想通貨レンディングが急激に回復
仮想通貨市場全体の停滞ムードにもかかわらず、レンディング(貸出し)市場では大きな変化が見られ、特にDeFi(分散型金融)のボローイング(借り入れ)は堅調な回復傾向にあります。
仮想通貨を担保にしたローンなどのボローイングは、2021年のピーク時は644億ドル(約9兆2,400億円)だったものが、2024年末には365億ドル(約5兆2,400億円)へと43%以上縮小しました。
この原因になったのは、Genesis(ジェネシス)、Celsius(セルシウス)、BlockFi(ブロックファイ)、Voyager(ボイジャー)などの主要なCeFi(集権型金融)の相次ぐ破綻でした。
その結果CeFiのサービス市場は78%ほど縮小しましたが、一方でDeFiのレンディングは急激な回復力を見せています。DeFiのオープン借入は2022年の第四四半期には18億ドル(約2,580億円)だったものが、2024年末には191億ドル(約2兆7,400億円)にまで増加しました。
8つの四半期で959%というこの急激な回復は、DeFiサービスの許可不要で自由な性質と、主要なCeFiを直撃した市場の混乱にも耐えうる能力を、改めて周知させる結果になりました。
また、DeFiはブロックチェーンを基盤にしているため、CeFiのように破綻に追い込まれるリスクが小さく、大幅なパフォーマンスの上昇が可能になったといえます。
現在CeFiの主要なサービスは、Tether(テザー)、Galaxy(ギャラクシー)、Ledn(レドン)が大半を占めていますが、仮想通貨レンディングサービス全体では27%に過ぎません。仮想通貨金融の中心は、DeFiに移行しているといってよいでしょう。
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