次世代のインターネット基準!Web3.0は今どうなっているのか?

次世代のインターネット基準!Web3.0は今どうなっているのか?

ブロックチェーンを基盤にした次世代のインターネットとして、Web3.0(分散型インターネット)が注目されるようになったのは、すでにかなりの前のことです。しかし現状では、Web3.0への移行はまだ限定的です。なぜWeb3.0が主流になっていないのか、そして今後の展開はどうなるのか、大手暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフィネックス(Bitfinex)の分析記事を参考にレポートします。

※1ドル=148.8円で換算

大きな可能性を秘めたWeb3.0

ここ数年でWeb3.0は、ユーザーエクスペリエンス、スケーラビリティ、アクセスのしやすさなどの点で大幅に進歩してきました。初期の分散型システムでは、煩雑な手続きやセットアップが必要でしたが、現在のWeb3.0ではそうした問題点はほぼ解消されています。

Web3.0ネットワークは、レイヤー2やロールアップ、さらに高速処理などの技術が向上し、処理速度やコストの問題も順調に改善されています。結果的にWeb3.0のアプリケーションは、あらゆるユーザーが気軽に簡単にアクセスできるものになりました。

特に相互運用性の発展は顕著であり、ブロックチェーン間でのアクセスが飛躍的に向上し、仮想通貨取引以外にも、DeFi(分散型金融)、DEXs(分散型取引所)、DAOs(分散型自律組織)、DApps(分散型アプリ)、そしてスマートコントラクトなど、さまざまなネットワークでWeb3.0の技術が進化を続けています。

メインストリームにはもう一歩?

技術的には充分にメインストリームになれる実力がありながら、依然としてWeb3.0の採用が部分的なのは、使いやすさに問題があると考えられます。

ワンクリックで処理が実行できる既存のネットワークに比べると、Web3.0ではプライベートキーやシードフレーズ、ウォレットのセットアップなどの設定が必要であり、それが一般ユーザーにとって大きな障壁になっているのです。

もう1つの大きな課題は不安定な規制環境にあり、中でも不明確な課税ルールや証券法上での扱い、コンプライアンスなどの問題が、大規模なWeb3.0の採用を妨げています。世界の国や地域によって、規制が異なる点もクリアしなければならない課題です。

こうした課題以外にも、既存のネットワークと比較した場合、処理速度やコストの面でさらなる改善が必要です。

また近年詐欺やハッキングによる被害が拡大しており、Web3.0の運用には一定のリスクが伴います。これらの課題を完全にクリアしなければ、Web3.0がインターネットの主流になることは難しいでしょう。

今後のターゲットは既存の金融システムとの共存

Web3.0が社会全体で認知されるためには、まずは既存の金融システムとの融合を目標にするべきでしょう。DeFiやDAppsを含めて、決済、投資、金融取引などの分野では、仮想通貨の利用が必要不可欠になるからです。

現在金融機関の主な収入源は、企業や個人への融資とさまざまな手数料がメインです。分散型システムであるWeb3.0は、こうした金融機関の利益を減じる脅威と見なされています。しかし金融機関との溝を深めてしまうと、Web3.0の発展はかなり難しくなるでしょう。

その一方で、既存の金融機関の中でも、積極的にWeb3.0を活用する動きが広がりつつあります。その一例は、主要銀行による資産のトークン化とDeFi流動性プールの利用、各国中央銀行によるデジタル通貨の開発などに見ることができます。

ただし既存の金融機関が、これまでのシステムを放棄して、全面的にWeb3.0ネットワークを採用する可能性は低いと言えます。それよりも、既存のシステムに上手くWeb3.0を融合させることが、金融機関にとっても生き残りをかけた重要なテーマになるでしょう。

Web3.0が社会的標準になるためには、これまでに挙げた課題をクリアしつつ、既存の金融機関との共存を図り、他の分野にも時間をかけて浸透してゆくことが求められるのではないでしょうか。

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