混迷を深める仮想通貨市場!アナリストの予測も二極化
10月前半に急騰してから一転下落に転じた暗号資産(仮想通貨)相場は、その後やや持ち直したものの、現在は狭いレンジで上下動を繰り返しています。明確なトレンドが見えない中で、アナリストの予測も変化してきました。今回は強気・弱気を予測するアナリストそれぞれの分析結果を紹介します。
※1ドル=152.0円で換算
潜在的な強気パターンにあるという予測
ボリンジャー・バンド(ボラティリティ指標)の発案者であるジョン・ボリンジャー(John Bollinger)氏は、イーサリアム(ETH:Ethereum)とソラナ(SOL:Solana)のチャートに、潜在的な強気パターンが形成されていると指摘しています。
これは「Wボトム」と呼ばれるパターンで、彼はこの2つの通貨が今後上昇に転じると見ています。ただしビットコイン(BTC:Bitcoin)チャートには、まだこのパターンは見られません。
Wボトムは相場が上向きに反転するサインであり、10月に入ってからイーサリアムは2回562,400円(3,700ドル)の底値をつけ、そこから値を戻したため、チャート上に「W」のパターンが形成されました。
ソラナも同様に26,600円(175ドル)という2回の底値をつけ、やはりWのパターンを形成しています。一方ビットコインは1,581万円(104,000ドル)の底値が1回のみで、チャート上では「V」のパターンに見えます。
しかしボリンジャー氏によると、レンジ相場の底値付近で推移するビットコインの動きは、初めて1,520万円(10万ドル)を突破した直前の状況とよく似ているということです。
アナリストのサトシ・フリッパー(Satoshi Flipper)氏も、2024年7月にボリンジャー氏が市場への注目を促し、その後ビットコインが836万円(55,000ドル)から1,520万円に躍進したことを指摘しています。
ビットコインが1,642万円(108,000ドル)のブレイクに失敗し、サポートラインがレジスタンスラインに転換した現状でも、アナリストの多くは楽観的な見方を崩していません。
サイコデリック(Sykodelic)氏は、50週移動平均線(SMA)に着目し、市場は現在も上昇トレンドにあると分析しています。
このSMAは2024年11月以降4回下抜けし、その度にパニック売りを引き起こしましたが、いずれも直後に強力な回復傾向を見せていました。今回も同様の回復力を見せると彼は予測しています。
弱気心理が市場に広がるという予測
一方で仮想通貨インフルエンサーのアンセム(Ansem)氏は、現在の市場に危機感を募らせています。彼が注目するのはスイングフェイル・パターン(SFP)で、このパターンは潜在的なトレンドの反転を示唆するということです。
彼はリップル(XRP)とソラナ、そしてイーサリアムの週足チャートでSFPが観測でき、市場のモメンタムが弱まりつつあると分析しています。また今後の相場は下落に転じ、10ヶ月に及ぶ分散フェーズも終わりに近づく可能性が高いということです。
アンセム氏は市場の推進力はもはや尽きており、ビットコインもイーサリアムも、強気サイクルの終端に近づいていると分析しています。ただしビットコインが1,700万円レベルを維持できれば、強気が継続する可能性があるとも述べています。
仮想通貨分析プラットフォームのコイングラス(Coinglass)のデータによると、主要な取引所(DEX・CEX)のファンディングレート(資金調達率)が、マイナス優勢になっており、市場心理がかなり悲観的になっていることを示しているようです。
ファンディングレートは、実際のインデックス価格と取引価格とのギャップを補正する仕組みであり、契約価格と実資産価値を結び付ける役割を果たします。
ファンディングレートの基準点は0.01%で、これを超えると強気心理と判断され、0.005%を下回ると弱気心理に判断されます。現在のマイナス優勢の状況からすると、市場心理はすでに弱気に移行しているのかもしれません。
今回紹介したのは、アナリストによる独自の見解です。あくまでも参考として活用し、今後の市場動向を注意深く見守ることをおすすめします。
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