日銀がデジタル円の実証実験推進を表明!海外も注目する日本発のデジタル通貨
国内メディアは、日本銀行(日銀)がデジタル円の発行に向けて、さらに実証実験を進める意向であることを2022年11月24日(木)に報じました。世界各国で導入が検討されているデジタル通貨は、日本国内での実現は近いのか、国外の反応も交えながら、デジタル円の概要を解説します。
※1ドル=139.4円で換算
国内メディアが報じた日銀の方針
年間スケジュール | 詳細 |
---|---|
2021年4月~ | 発行や送金など基本的機能の検証 |
2022年4月~ | 支払い予約など周辺機能の検証 |
2023年4月~ | 民間企業や消費者との決済の実現性を検証 |
※デジタル円の実証実験の年間スケジュール
世界の主要国が導入を検討している「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」の1つとして、日本でもデジタル円構想が進められています。国内メディアの報道では、2023年4月からの実証実験が、予定通り行われる方針であることが明らかにされました。
デジタル通貨に関する日銀の取り組み方針
日銀の3つの取り組み
- CBDCに期待される機能と役割
- CBDCの基本的な特性
- 導入にあたって考慮すべきポイント
日銀は、日本のCBDCについて、今後の3つ取り組み方針を詳細な資料で公表しています。
CBDCに期待される機能と役割
日本のCBDCは、主に民間の決済サービスをサポートする目的で考えられています。例えば、民間のデジタルマネーが十分な機能を発揮できない場合や、民間決済システムの安定性と効率を高める必要がある場合、補完的な役割をデジタル円が果たす可能性です。
反対に、日銀がCBDCを発行した上で、民間企業がさまざまなサービスを付加することで、安定的・効率的な決済システムを構築することも検討されています。
CBDCの基本的な特性
デジタル円の発行は、日銀と民間部門による決済の二重構造を基本にしています。そのため民間決済システムとの相互運用性を高める必要があります。
CBDCの特性は、誰もが使えるユニバーサルアクセスの機能を有することや、偽造や不正利用を排除する高いセキュリティ対策を施すこと、24時間365日常に利用できることも重要な要素になります。
自然災害などを考慮して、インターネットのオフライン環境下で機能する仕組みも検討されています。
導入にあたって考慮すべきポイント
現行の金融システムを安定的に維持するためにも、発行額や保有額に制限を設けるなど緻密な設計が必要です。また、利用者のプライバシー確保も含めて、情報の取扱いに関するルールを確定することも重要なポイントです。
海外取引所も注目するデジタル円
日本銀行(日銀)のデジタル円の発行報道を受けて、海外の大手暗号資産(仮想通貨)取引所も、デジタル円の今後の動向に注目するというニュースを発信しています。
2023年の実証実験では、日銀と3つのメガバンクに加えて、いくつかの地方銀行が協力して、預金や引き出しに関わる問題点を検証すると見られています。メガバンクの社名は公表されていませんが、海外の取引所は、三菱UFJ、三井住友、みずほになると推測しています。
デジタル円をめぐる今後の動き
日銀は、2021年にデジタル円のテスト環境整備と、基本的機能の開発計画に着手したことにより、世界の中央銀行のCBDC開発リストに名を連ねました。
世界のほとんど中央銀行が、CBDCの導入について検討を進めていますが、デジタルドルやデジタル元なども含めて、まだ決定的な動きは見えていません。
CBDCは、仮想通貨と同様にハッキングやマネーロンダリングのリスクが指摘されており、また中央銀行が個人や企業の決済情報を管理することにも批判的な意見があります。
ただし、CBDCが導入されれば、決済処理は飛躍的に高速化され、送金の利便性も格段に向上します。しかも、利用できる範囲が制限されず、現金と同様にどこでも使用可能です。日銀は、今後も実証実験を継続して、2026年までに発行するかどうかを決定する予定です。
©NFTゲームプレス All rights reserved.
※当サイトに掲載しているゲーム画像の著作権、商標権ならびにその他の知的財産権は、当該コンテンツの提供元に帰属します
※当サイトに掲載されているデータ、画像等の無断使用・転載・変更・改ざん・商業的利用は固くお断りします