プールズ・ファイナンスがハッキング被害!トークン価格が93%以上急落
3月15日の早朝、Poolz Finance(プールズ・ファイナンス)のトークンがハッキングの被害に遭い、およそ数十万ドルが盗まれました。盗難直後にトークン価格は、93%以上暴落しています。
※1ドル=133.3円で換算
被害総額は5,200万円?
ブロックチェーン・セキュリティー・プラットフォームのAegisWeb3(イージスウェブ3)によると、ハッカーの標的になったのは、分散型クロスチェーンのイニシャルDEXオファリング(IDO)プラットフォームのPoolz Financeです。
ハッカーは、算術オーバーフロー(arithmetic overflow)問題を悪用し、スマートコントラクトからPOOLZトークンを盗み出しました。算術オーバーフローとは、コンピューター上で扱える数値の範囲を超えてしまう現象です。
POOLZトークン以外にも、Ecio(ECIO)、Adaswap(ASW)、World of Defish(WOD)などのトークンが盗難被害に遭っています。ハッカーはすでにこれらのトークンをBinance Coin(BNB)と交換している模様ですが、まだ外部に送金されてはいないようです。
一方、ブロックチェーン分析企業のPeckshield(ペックシールド)によれば、今回多方面からのハッキングが発生し、Polygon(ポリゴン)ブロックチェーンとBinance(バイナンス)スマートチェーンから、合計で39万ドル(約5,200万円)以上が盗まれたと見られています。
Poolz Financeでは、損害額を約20万ドル(約2,670万円)と見積もっており、ユーザーには自社の米国債から弁済することを約束しています。
さらにユーザーに対しては、POOLZトークンの取り引きに注意喚起しており、今後新規発行のトークンで新たな契約を結び、それを被害に遭ったユーザーのアドレスに、エアドロップで払い戻すことを公表しています。
またPoolz Financeは、すでにハッカーのアドレスを突き止めたことも明らかにしており、暗号資産(仮想通貨)ブリッジを行うChainPort(チェーンポ-ト)内のPOOLZトークンを凍結して、盗まれたトークンが送金されることを防いでいます。
POOLZトークンは大暴落
ハッキング後のPOOLZトークンは、市場での価値のおよそ93%を失いました。CoinMarketCapのデータによると、ハッキング直前のPOOLZトークンは4.101ドル(約547円)で取り引きされていましたが、その後0.376ドル(約50円)にまで一気に暴落しました。
現在は、0.1ドル(約13円)から0.2ドル(約27円)の間でわずかに値動きしています。ほかにハッキングされたトークンも、暴落した後やや持ち直してはいますが、ハッキング前と比較してWODが33%、ASWが50%、ECIOはPOOLZと同じく90%以上の価値を失いました。
今回のPoolz Financeのハッキングは、DeFi(分散型金融)で続いている被害では最も新しいものです。
ここ3ヶ月間を見てみると、AllianceBlock(アライアンスブロック)、BonqDAO(ボンクダオ)、Sperax(スペラックス)、dForce(ディーフォース)など複数のプロジェクトが被害に遭い、損失額は数億ドルに上ると見られています。
Poolz Financeを含めたそれぞれのプロジェクトは、各トークンの市場での流動性を抑え、新規発行トークンをエアドロップにより、被害者ユーザーに弁済する予定です。
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