ビットコイン価格をめぐる2つの見解|機関投資家は青信号!インデックスは黄信号!

ビットコイン価格をめぐる2つの見解|機関投資家は青信号!インデックスは黄信号!

大手暗号資産(仮想通貨)取引所Binance(バイナンス)の調査および分析によると、多くの機関投資家が今後のBitcoin(BTC:ビットコイン)価格を楽観視する一方で、各種インデックスは潜在的な値下がりの可能性を示していることが分かりました。

※1ドル=144.6円で換算

機関投資家が示す肯定的な見解

仮想通貨の種類

Binanceは、3月31日から5月15日の期間で、世界各国208の機関投資家とVIPユーザーを対象に「機関投資家による仮想通貨投資見解」と題した調査を行いました。

回答者は、経験も運用資産(AUM)もさまざまな機関投資家により構成され、そのうちの48%は5年以上の仮想通貨投資経験者です。また運用資産残高が2,500万ドル(約36億1,500万円)以下が52.4%を占め、1億ドル(約144億6,000万円)以上は22.6%を占めています。

今後の見通しに関しては、回答者の63.5%がこの先12ヶ月程度の値動きを楽観視しており、さらに時間の尺度を10年に拡張すると、およそ88%が肯定的な見方をしているという結果になりました。

資産の運用状況については、47.1%がここ1年ほど仮想通貨を保持した状態にあり、一方で35.6%は同期間で資産を増やしたと回答しています。また回答者の半分が、時間と共に資産を増やせると予測するのに対し、減らすと予測したのは4.3%にとどまりました。

回答者が注目する点としては、約54%が彼らの資産にとって最も重要なものはインフラであると答え、48.1%がレイヤー1、43.8%がレイヤー2と答えています。ここ数ヶ月で彼らが最も多く利用したのは、dApps(分散型アプリ)であることも分かりました。

機関投資家が業界に求めるもの

調査結果からは、機関投資家が仮想通貨の現実的なユースケースの充実と、規制に関する透明性の改善を望んでいることも分かりました。

さらに回答者は、詐欺や保管上の問題に対するより強固なセキュリティを構築することで、銀行やその他の金融機関を通じてのニーズが高まり、仮想通貨の普及が一段と加速することにも期待しています。

Binanceは今回の調査について、「機関投資家は、広範な仮想通貨の普及における短期的な価格変動よりも、むしろ今後の幅広いエコシステムの発展を望んでいる」と結んでいます。

テクニカル分析による見通し

一方で各種のインデックスを分析すると、機関投資家の見通しとは異なる可能性が見えてきます。デイリー・チャートでは、Bitcoinが30,000ドル(約433万8,000円)のレジスタンス・ラインを突破してから、価格の上昇傾向がストップしたように見えます。

価格はこのレベルでもちあいにありますが、RSI指標は買い過剰の状態を示しており、短期的な値下がりの可能性を予測しています。もしも30,000ドルを切るようになると、今回のブレイクは失敗と見なされ価格が下落に転じるかもしれません。

この流れからすると、50日移動平均線では28,000ドル(約404万9,000円)前後が、200日移動平均線では25,000ドル(約361万5,000円)前後がサポート・ラインとなります。

4時間足のチャートに目を向けると、Bitcoinは30,000ドルのレジスタンス・ライン上で、もちあい状態が続いていることが一層明確になります。

この状況は強い価格下落傾向から反転して、急速にしかも滑らかに価格が上昇してから現れました。この時間軸で見るとRSI指標は中立位置にありますが、もしも30,000ドルのレベルを維持できないと、短期的に価格が反転する可能性があります。

【RSI指標(RSI indicator)とは】
仮想通貨が買い過剰か売り過剰かを判断する時に利用

オンチェーン分析による見通し

もう1つのメジャーな指標である「マイナー・ポジション・インデックス(MPI)」を分析すると、現在マイナーは通常よりも多くのBitcoinを供給しており、潜在的な売り傾向に動く可能性があります。

マイナーが保有資産をまとめて売りに出すと、価格下落の引き金になるかもしれません。チャートを見ると、価格が30,000ドルを超えたあたりから、MPIも明確な上昇傾向にあることが分かります。

もしもこの売り傾向が続くと、Bitcoinの供給過剰につながり、深刻な価格下落を招くかもしれません。投資家は十分に注意して、状況を注視する必要があるでしょう。

【マイナー・ポジション・インデックス(MPI)とは】
マイナーがその日に供給したBitcoin量を1年間の平均値で割った指標
平均と比べて供給量が多いか少ないかを判断する際に利用

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