ビットコインとAIが融合!Lightning Networkによる少額決済システムとは?

ビットコインとAIが融合!Lightning Networkによる少額決済システムとは?

2023年7月6日、Lightning Labs(ライトニング・ラボ)は、LightningとAIをLightning Networkに統合し、直接LLM(大規模言語モデル)の決済に使用できる開発ツールを発表しました。

この技術を活用すれば、AIやLLMに対する高速決済が可能になり、人の手を介さない少額決済ができるようになります。大規模言語モデルとは、大量のテキストデータを活用した言語処理システムのことで、生成系AIと呼ばれるChatGPTもその一種です。

※1ドル=139.0円で換算

BitcoinとAIとの技術的な融合

ビットコイン

AIが完全に自律的システムとして稼働するためには、独自の決済方法を構築する必要があります。それは電力やコンピュータ使用に関するコストを、オンライン上で独立して決済できるものでなければなりません。

このシステムはデジタル処理が前提で、常時アクセスでき、簡単には変更できないルールに保護されている必要があります。さらに人の手を介さず、自律的にメンテナンスや改善を行うことも必要です。

ところが現在、ChatGPTのようなLLMのユーザーは、サービスの利用料にクレジットカードを使用しています。AIにとって、この状況は望ましいものではありません。

AIはデジタル環境の中でのみ存在可能で、いかなる国家の経済体系にも組み込めないものだからです。つまりAIに対する決済は、本来法定通貨をベースにしたシステムに依存すべきではないのです。

Bitcoin(BTC:ビットコイン)とAI決済との相性のよさは、以前から指摘されていました。Bitcoinなら人手を介さず常時利用可能で、自律的で検閲不要な決済システムを簡単に導入できます。Bitcoinを利用すれば、AIのプラットフォームとサービスが、よりオープンでアクセスしやすくなるでしょう。

現状ではAIモデルは高額なコストがかかり、さらに利用を拡大した場合、システム開発者は自腹を切って開発を進めるか、アクセス制限を設けるか、開発をあきらめるか選択しなければなりません。

AIの利用を世界的にスケールアップするためには、必要な時にすぐに使える低コストの決済システムが必要なのです。

Lightning Networkを使ったLLM決済システム

Lightning Network(ライトニング・ネットワーク)とは、取引の高速化や手数料削減を目的に、Bitcoinのレイヤー2を利用したオフチェーン・ネットワークで、マイクロペイメント(少額決済)も可能になります。

Lightning Labsのシステム開発者である、オラオルワ・オスントクン(Olaoluwa Osuntokun)氏とマイケル・レビン(Michael Levin)氏は、新しい開発ツールのリリースを7月6日に発表しました。このツールはLightningの開発者とLLMとを、容易にLightning Networkに統合します。

LLMにアクセスするユーザーは、L402プロトコルを使ったLightning BTCによる決済が可能で、AIの拡張ライブラリであるLangchain(ラングチェーン)の利用には、新たにLightning Labsが開発したLangchainBitcoinで決済することができます。

新しいツールを利用すると、開発者はBitcoin残高を保有するAIシステムを生成でき、BitcoinをLightning Networkで送金・受け取りできるほか、Lightning Networkのノードともやりとりできます。

またLLMやLangchainなどの利用料も、既存の金融機関を介することなく、Lightning Networkを使ってBitcoinで決済できます。

またLightning Labsは、プロキシ・サーバー(中継サーバー)の最新版Aperture(アパーチャー)のリリースも同時に発表しました。これによりLightning Networkを使って、ペイ・パー・ユース(従量課金)のマイクロペイメントも可能になります。

Lightning Networkを通じたマイクロペイメントが可能になれば、AIサービスへのアクセスは劇的に進歩します。それはプラットフォームを利用する人々の利便性を高めるほか、AIシステムやボットどうしが直接決済を行うことも可能にするでしょう。

Bitcoinを決済の核にすることは、これからのAI利用に新たな道を拓くことになるはずです。

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