加速するビットコインDeFi！2024年に注目すべき7つのプロジェクト

Ethereum(ETH：イーサリアム)が先行するDeFi(分散型金融)の分野で、Bitcoin(BTC：ビットコイン)に関連するDeFiプロジェクト開発が加速しています。その中からBitcoin進化のカギとなる7つのプロジェクトを紹介します。

※1ドル＝147.3円で換算

ビットコインDeFiの現状

DEX(分散型取引所)やレンディング、ステーキングなどのサービスに代表されるDeFiの分野は、現在Ethereumのネットワークを軸に展開しています。

しかしBitcoinのDeFi開発も進行中で、年頭の現物ETF承認や今後予定される半減期が起爆剤となり、2024年はBitcoinのDeFiが躍進する可能性があります。

BitcoinのDeFi参入は2021年11月のTaproot(タップルート)が起点であり、それ以前はwrapped BTC(wBTC)に変換して、EthereumのDeFiを利用するしか方法がありませんでした。

現在もDeFi分野では、洗練されたスマートコントラクトとDAppsを備えたEthereumが基準であり、ほかの多様なDeFiプロトコルと幅広い互換性を共有しています。EVM(Ethereumバーチャルマシン)の存在も大きいと言えるでしょう。

BitcoinのDeFiはまだ開発途上で、Ethereumの背中はまだ遠い状況ですが、レイヤー2を実装するための機能も追加されており、今後は以下に紹介するプロジェクトを中心に、DeFi開発が加速すると考えられています。

ビットコインDeFi開発7つのプロジェクト

ここからは、BitcoinのDeFi開発で期待される7つのプロジェクトを紹介します。

これらはBitcoinに関わる多くのプロジェクトの一部であり、DeFiの発展のためには単独ではなく、それぞれのプロジェクトを融合させることになるでしょう。今後の開発状況によっては、将来的にEthereumを凌ぐ可能性もあります。

Taproot Assets(タップルート・アセット)

スマートコントラクトやDAppsなどに対するBitcoinの機能を拡張するため、2023年にメインネット上でローンチされたTaprootの追加機能の1つです。Bitcoinブロックチェーンでの資産発行や管理ができ、ゴールドのような実体的資産を扱うことも可能です。

BitVM

Bitcoinのオリジナルコードで、Ethereum同様のスマートコントラクトが実現できるように、2023年に開発されました。オフチェーンでの計算とオンチェーンでの検証、ほかのブロックチェーンとのブリッジも可能にします。

SRC-20

Bitcoinネットワークでのトークン化を可能にする技術です。EthereumのERC-20規格とBitcoinのBRC-20規格を利用して、画像やテキストなどを直接Bitcoinのトランザクションに書き込むことができます。

Ordinals(オーディナルズ)

SRC-20とよく似た機能を持ち、画像やテキストなどを最少単位であるsatoshis(サトシ)に直接書き込めます。ブロックチェーンにデータを保存できるようになり、Bitcoin版NFTの発行が可能になりました。

BRC-20

Bitcoinネットワークでの、独自トークン発行・配布・送金を可能にする規格です。現在も多くのトークンが発行されており、新規の取引や投機を開拓しています。

Lightning Network(ライトニング・ネットワーク)

Bitcoinのスケーラビリティと処理速度の問題を改善し、より高速で低コストの処理を可能にする技術です。メインチェ－ンのほかにサブチェーンを設けることで、Bitcoinの機能を大幅に拡張しています。

Liquid Network(リキッド・ネットワーク)

BitcoinにペグされたL-BTC(リキッドBitcoin)により、高速で安定的なBitcoinの処理と発行ができます。Bitcoinネットワークで強固な金融活動が可能になり、投資家や取引所の利便性をさらに高めます。

解決すべきプロジェクトの問題点

Ethereumとは異なる方向性で設計されたBitcoinは、スマートコントラクトに制限があり、今後も新たな技術開発を続ける必要があります。また、スケーラビリティとトランザクション処理速度の問題も、依然として解決できてはいません。

しかしBRC-20トークンとOrdinalsがBitcoinエコシステムを進化させ、DeFiやNFTへの対応を加速する可能性は十分にあります。

特にBRC-20規格はEthereumとの連携を高めるポテンシャルを秘めており、クロスチェーンでの取引が活性化すれば、DeFiにおけるBitcoinのシェアが拡大する可能性もあるでしょう。