イーサリアムETFがスタート!巨大自動車メーカーが仮想通貨に注目?

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アメリカの証券取引所で7月23日、Bitcoin(BTC:ビットコイン)に続いてEthereum(ETH:イーサリアム)の現物ETF(上場投資信託)取引が開始されました。取引開始から2日が経って、Ethereum周辺ではどのような動きが生じているでしょうか?

※1ドル=153.2円換算

移動集積する巨額の資産

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8社9銘柄で始まったEthereum現物ETF取引は、初日の売買合計が約10億ドル(約1,530億円)という好調な滑り出しでした。しかし値動きに大きな変化は見られませんでした。

ところが24日になって少し値を下げた時点で、複数の大口保有者が112,900ETHを資産に加えました。これはおよそ3億9,000万ドル(約598億円)に相当し、Ethereum現物ETF初日の純流入額1億600万ドル(約162億円)を大幅に上回っています。

さらに同日遅くになって、アメリカの大手暗号資産(仮想通貨)トレーディング企業のCumberland(カンバーランド)のアドレスに、12,000ETHが送金されたことが明かになりました。金額にしておよそ4,140万ドル(約63億円)です。
現在のところ、他に大きな資金の移動は確認されていません。

フェラーリが仮想通貨決済を拡大?

イタリアのマラネロに本拠を構えるフェラーリ(Ferrari)は、2023年10月からアメリカで仮想通貨決済の受け付けを開始しました。さらに今回、7月末までにヨーロッパにも仮想通貨決済を拡大すると発表しました。利用できる通貨はEthereum、Bitcoin、USDC(USDコイン)の3種類です。

ロイターの報告によれば、フェラーリは多様化する顧客のニーズに対応するため、仮想通貨の導入拡大計画を推進しており、2024年末までには他の地域のマーケットでもサービスを拡張する予定だということです。

トヨタはイーサリアムブロックチェーンに注目

トヨタのブロックチェーン研究所は、「どのようにしてモビリティをブロックチェーンに導入するか」と題した直近の刊行物の中で、Ethereum技術提案の1つであるERC-4337について言及しています。

トヨタのチームは自社のMOA(Mobility Oriented Account)構想と、Ethereumのスマートアカウント(Account Abstraction)を融合させる計画を推進しており、車を含めた移動手段を、ブロックチェーンを基盤にする独立したアカウント化することを目指しています。

トヨタは「モビリティ3.0」の枠組みに沿って、2023年4月にモビリティ・コンセプトを発表し、モビリティと多様な社会システムの融合を進めています。この構想の狙いは、ブロックチェーン技術を利用し、多くの顧客に対して新しいサービスを提供することです。

それを実現するためには、Ethereumのスマートアカウントが不可欠であり、トヨタはERC-4337をベースにMOAを設計して、システムのプログラム制御と機能性を拡張することになるでしょう。

ERC-4337を利用することにより、プライベートキーの紛失やブロックチェーンの機能性アップなど、これまでのアプローチではクリアできなかった問題を解決できる可能性があります。

プライベートキーを紛失しても、アカウント自体を失うことにはならず、より安全で柔軟なアカウント管理を可能にします。

もう1つトヨタはEthereumのEIP-1014によって定義される、CREATE2のオペコードの利用も検討しているようです。EIP-1014を実装すると、アカウントを展開する前にアドレスの設定を確定できます。

【ERC-4337】
アカウント抽象化とも呼ばれ、ユーザーが自身のアカウントでスマートコントラクトを使用できるようにする技術。
【MOA】
将来的には完全自動運転の基盤になると考えられる設計のことで、車輌などのモビリティのアカウント管理上で、安全に認証プロセスやプライベートキー管理を可能にする技術。

Ethereumは7月25日正午時点で、前日から8%以上値下がりして、3,165ドル(約48万5,000円)程度で取引されています。仮想通貨市場全体がマイナス傾向ですが、他の通貨よりも下げ幅が大きいところが気になります。

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