進化するAIと仮想通貨!AIによる自律型取引は可能になるのか?

ニュース210

AIと暗号資産(仮想通貨)は、以前から親和性が高いと言われてきました。現在AIが急速に進化する中で、実際に金融システムにAIを融合させる取り組みも始まっています。

今後はAIが自律的に仮想通貨取引を仲介するようになるのか、大手取引所Bitfinex(ビットフィネックス)のレポートからAIと仮想通貨の未来について紹介します。

※1ドル=156.7円で換算

研究が進むAIと仮想通貨との融合

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AIを仮想通貨エコシステムの運営管理に利用するという取り組みの1つに、スタンフォード大学とEliza Labs(エリザ研究所)が提携して進めるFDCI(Future Digital Currency Initiative)があります。

FDCIでは自律型AIエージェントが、仮想通貨システムの機能性、セキュリティ、スケーラビリティにもたらす発展性についての研究が進められています。最終的には、AIエージェントがトランザクションの実行、ウォレットの管理、投資戦略の最適化を自律的にこなすことが目標です。

さらにスタンフォード大学と、AIとブロックチェーンの融合を目指す研究チーム「AI16z」は、ブロックチェーンを基盤にした分散型AIボットの開発を進めています。

この分野でAIを導入するメリットは、リアルタイムで膨大なデータ処理、確かな情報に基づいた意思決定、トランザクションの処理スピード向上などが可能になることです。

AIエージェントが解決すべき課題

仮想通貨システムにAIを組み込むためには、AIエージェントが詐欺やその他の犯罪に悪用されないような防御機能を備える必要があります。

そこで必要になるのは、強固なアルゴリズムやトレーニング・データ、セキュリティ強化を重視した設計などです。現状ではまだ、倫理的枠組みやプログラミングの欠陥などの脆弱性が指摘されています。

他にもAIには「ブラックボックス」と呼ばれる課題があります。これはAIがアルゴリズムを学習するプロセスが、外部からは確認できないことを意味します。

結果的にAIが何を根拠に判断するのかという点が不透明になり、重要な資産を取り扱う上では重大なリスクになりかねません。

今のところこれらの課題をクリアする方法は、仮想通貨取引と同様に、強固な暗号化や多重認証を徹底することと、分散型のインフラ整備を推進することと考えられています。結局AIエージェントを実用化するためには、安全性を高めることが何よりも重要だということです。

AIエージェントには何ができるのか?

未だ課題はあるものの、ブロックチェーンの分散化と透明性という特性と、AIの潜在的な可能性が結合すれば、仮想通貨システムに大きな変革が訪れるはずです。

実際にAIを導入すると、トランザクションの渋滞予測や動的な手数料調整などにより、よりスムーズで低コストのシステム構築が可能になるでしょう。

この先数年でAIテクノロジーがさらに成熟すれば、スケーラビリティ、ハッキング、価格操作など、仮想通貨業界全体の課題も解決できるかもしれません。

今後はディベロッパーと政策立案者、そして学術研究者が協力関係を強化して、仮想通貨スペースにおけるAIエージェントの安全性と倫理面のガイドラインを構築する必要があります。

AIと仮想通貨の融合による相乗効果は、金融システム全般と経済のデジタル化に再定義を促すことになるでしょう。

完全なAIベースのDAO(分散型自律組織)が登場すれば、人間の介在なしで市場コンディションへの動的対応や、市場運営の最適化も可能になるはずです。

さらにAIエージェントによるスマートコントラクト処理も、社会に大きなメリットをもたらします。今まで以上に複雑な契約処理を、AIエージェントがリアルタイムで実行するようになるのです。

もう少し時間が必要かもしれませんが、AIの導入はブロックチェーンと仮想通貨エコシステムを、大幅に進化させる可能性が十分にあるでしょう。

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