2025年の仮想通貨ビジネス!ETFとステーブルコインに注目
2025年も年明けから1ヶ月が過ぎ、暗号資産(仮想通貨)業界でも今後の見通しについて、さまざまな憶測が飛び交うようになりました。
その中で大手取引所は、2年目を迎えたETF市場の拡大と、2024年に躍進したステーブルコインの動きに注目しています。
※1ドル=152円で換算
ETF市場の成熟に高まる期待
2025年1月のBitcoin(BTC:ビットコイン)現物ETFへの純資金流入額は、前月の45億3,000万ドル(約6,886億円)から52億5,000万ドル(約7,980億円)へと大幅に増加しました。
業界をリードするBlackRock(ブラックロック)のIBITが32億3,000万ドル(約4,910億円)で、Fidelity(フィデリティ)のFBTCが12億8,000万ドル(約1,946億円)と、この2銘柄で全体の約86%を占めています。
これでIBITの全資産は593億9,000万ドル(約9兆273億円)に、FBTCは217億6,000万円(約3兆3,075億円)へと拡大しました。
さらに米証券取引委員会(SEC)の態度も軟化しており、1月末にはニューヨーク証券取引所における、Bitwise(ビットワイズ)のBitcoin-Ethereum現物ハイブリッドETFの取扱いを承認しました。
同じ1月末にGrayscale(グレイスケール)は、1,600万XRP(リップル)の信託を、今後承認が期待されるXRP現物ETFに転換する申請を提出しました。またSolana(SOL:ソラナ)のETFも承認が近いと見られています。
世界中で利用が広がるUSDC
2024年にステーブルコインのUSDC(USDコイン)は、機関投資家や個人投資家、そして商業分野での需要を大きく増やしました。
現在市場への供給総額は560億ドル(約8兆5,120億円)に達しており、オンライン金融エコシステムでの存在感を高めています。特に決済、送金、トレード、DeFiの各部門での採用が加速しているようです。
大手取引所のCoinbase(コインベース)では、USDCは200以上のペアでの取引が可能です。何よりもその安定性と透明性、さらに効率性という特性がユーザーを引きつけ、USDCは常時世界中で取引や決済に利用されています。
2024年にステーブルコイン全体の取引総額は30兆ドル(約4,560兆円)に到達し、仮想通貨利用の1つのスタンダードになりました。Cinbaseは1年間で70以上の国々に新たな決済サービスを提供し、アフリカなどでも低コストのサービスを始めています。
USDTの戦略と仮想通貨ビジネスの今後
USDTの発行母体であるTether(テザー)は、2024年の年間純利益130億ドル(約1兆9,760億円)を達成しました。Tetherはアメリカ国債とレポ取引(repurchase agreements)から約70億ドル(約1兆640億円)を稼ぎ出し、ゴールド(金)とBitcoin投資からおよそ50億ドル(約7,600億円)の未実現利益を計上しています。
2024年末時点の総資産は1,437億ドル(約21兆8,400億円)で、そこにはBitcoinで約84,000BTCも含まれます。一方の負債総額は1,366億円(約20兆7,600億円)です。
規制に関する障害を乗り越えつつ、Tetherは最大のステーブルコインとして、現在の時価総額は1,400億ドル(約21兆2,800億円)に達し、その存在感をさらに高めています。
アメリカのトランプ新政権で、AIと仮想通貨責任者に起用されたデービッド・サックス(David Sacks)氏は、2月4日に開かれた上院・下院委員会において、デジタル資産に関する政策を早期に確定することを繰り返し強調しました。
この席でサックス氏は、「これからデジタル資産の黄金時代を共に築こう」と呼びかけ、アメリカのドルを強化するためにも、まずはステーブルコインに対する法案を通過させるべきだと述べました。
アメリカの上院と下院は、仮想通貨関連法案を扱う合同作業部会の創設計画を進めています。今後仮想通貨に対する政権の本気度が明かになれば、仮想通貨市場全体が再び熱気を帯びるかもしれません。
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