仮想通貨取引所が事業を拡張!トークン化株式取引がスタート
本来は暗号資産(仮想通貨)を専門に扱うはずの取引所が、普通株式の取引に参入し始めました。デジタル化された取引は、投資家に大きなメリットをもたらします。
今回新事業をローンチした、2つの取引所のサービスについて紹介しましょう。
※1ドル=143.5円で換算
クラーケンで株式取引が可能に
これまでの株式取引は、取引所のオープン~クローズで時間が制限され、インフラ関係の整備も時代遅れになるなど、さまざまな制限の中で投資判断を行う必要がありました。金融のデジタル化が進む一方で、株式取引は地理的そして時間的な制限を受けていたのです。
仮想通貨取引所の株式取引は、普通株式をトークン化することで可能になりました。投資家は手元のスマートフォンで、あらゆる国の企業の株式を、365日、24時間自分の生活サイクルに合わせて売買できるようになります。
大手取引所クラーケン(Kraken)は、スイスに拠点を置くトークン化資産発行企業バックド(Backed)が提供する「xStocks」をベースに、アプリで60の異なるトークン化資産の取引サービスを開始します。さらに近日中には、取引可能な株式やETFを大幅に拡張する予定です。
クラーケンによると、このサービスを利用することで、世界各地の企業のトークン化された株式を売買でき、自由に移動、保有、株式を元にした借り入れなどを行うことができます。
しかも自身のウォレットが1つあれば、仲介者も不要で国境や時間的制限を気にする必要もありません。
これまでの株式市場は主に機関投資家向けであり、取引は遅く手続きも煩雑で、しかも非常に排他的な環境でした。しかしxStocksのサービスが普及することにより、株式取引は今までよりもはるかに身近になります。
今後取引可能な資産が増えれば、一般的な投資方法としての地位を固めることになるでしょう。
クラーケンが提供するxStocksは、ソラナ(Solana)のブロックチェーンで稼働するSPLベースのトークンを使用します。現在クラーケンはバックドと共同で、さらに充実したサービスの構築を進めています。
ジェミナイはストラテジー株からスタート
同じく大手取引所のジェミナイ(Gemini)も、まだヨーロッパ限定ではあるものの、オンチェーンによる株式売買をスタートさせました。その株式の第1号は、あの戦略的ビットコイン経営で名の知れた、アメリカのストラテジー(Strategy)社です。
ジェミナイは当初アメリカ国内の株式をトークン化し、それを世界中で取引可能なサービスの構築を目指すようです。そのため近日中に、ストラテジー株に加えて他の多くの企業株やETFの取扱いも開始するとしています。
さらに世界各地の企業株式の取扱いも視野に入れており、最終的には365日、24時間態勢でトークン化された株式売買を実現する計画です。
ジェミナイのパートナーはサンフランシスコに拠点を置き、トークン化株式取引プラットフォームを提供しているディナリ(Dinari)です。ストラテジー株は、アービトラム(Arbitrum)のネットワークを利用していますが、今後はその他のネットワークもサポートする予定です。
こうして企業の株式をトークン化することにより、アメリカのウォール街、EU圏の取引所、東京証券取引所などがネットワーク上で連携可能になり、24時間いつでも株式投資ができるようになります。
また、仮想通貨の特性である柔軟性・透明性・流動性の高さは、金融システム全体の変化につながり、株式取引も大きな転換点を迎える可能性があります。おそらく仮想通貨全体の取引量にも影響し、さらに市場規模が拡大するかもしれません。
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