Coinbase(コインベース)が日本事業からの撤退を発表!2月16日ですべてのサービスが終了
大手暗号資産(仮想通貨)取引所のCoinbase(コインベース)は、2023年2月16日をもって日本国内でのサービスを終了すると発表しました。日本でのサービス開始から、わずか1年半での撤退は、現在の仮想通貨業界の苦境を表すものなのでしょうか?
※1ドル=128.4円で換算
Coinbaseの日本事業
Coinbaseは、2012年6月に設立されたアメリカ最大手の仮想通貨取引所で、現在は世界の三大取引所の1つにも数えられています。
2021年4月には、アメリカでNASDAQに上場、同年8月に日本法人を開設して、三菱UFJ銀行とのパートナーシップをもとに日本でのサービスを開始しました。
セキュリティ面での安全性が高く評価され、仮想通貨について学習しながら資産を獲得できる「Coinbase Earn(コインベース・アーン)」という独自のサービスも注目されていました。
Coinbase撤退の公式発表
Coinbaseが公式サイトで発表した内容から、以下に主要なコメントを抜き出して紹介します。コメントに加えて、Coinbaseが予定しているサービス終了の手順についても解説します。
「最近の市場コンディションを鑑みて、Coinbaseは日本国内でのビジネスについて全面的な見直しを行い、日本でのサービスを終了するという苦渋の決断を下すことになりました。我々は大切なお客様のために、可能な限りスムーズな手続きを行います。」
「我々はお客様に安心していただくために、規制に従って、保管している仮想通貨および日本円を隔離しております。その上ですべてのお客様が望むタイミングで、資産の引き出しができることを保証いたします。」
2月16日まで資産の引き出しを保証
Coinbaseは、安全性の確保のため、顧客の資産と預金されている日本円のすべてを隔離保管して、2月16日まで資産の引き出しを保証することに、万全の体制を整えているということです。2月16日を過ぎると、Coinbaseから資産や法定通貨を引き出すことはできなくなります。
「Coinbaseに保管されている資産や法定通貨は、ほかの仮想通貨サービス・プロバイダー、Coinbaseのウォレット、その他のウォレットに自由に送金できます。またポートフォリオを清算して、日本国内の銀行口座に出金することもできます。」
引き出した資産や法定通貨は直接送金可能
Coinbaseから引き出した資産や法定通貨は、直接ほかの取引所やウォレットに送金することができます。Coinbaseのウォレットに送金して、そのまま海外のCoinbaseサービスを利用することも可能です。また、引き出しの終了に先立って、Coinbase口座への法定通貨の入金は1月20日以降できなくなります。
Coinbaseはサービスの終了にあたって、顧客の資産の安全性を最優先し、出金に伴う混乱を最小限に抑えることを約束しています。
引き出されていない仮想通貨は日本円に変換
2月17日以降は、引き出されていない顧客の仮想通貨は日本円に変換され、法定通貨と合わせて2月中に法務局に供託されます。2月16日までに引き出しを完了できなかった場合には、法務局で手続きを行い供託金の中から自分の資産を回収することになります。
相次ぐ日本市場からの撤退
当サイトでも以前紹介しましたが、Coinbaseは2022年12月に顧客資産の安全性向上のため、送金ミスを回避する「資産リカバリーツール」をリリースしたばかりです。
当時は、まだ顧客サービスの拡充を目指していたと考えられます。それからわずか2ヵ月での国内サービス終了とは、それほど急速に現在の経営が悪化しているのでしょうか。
また、大手の仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)も、取引所のリザーブを顧客に対して証明・開示する「プルーフ・オブ・リザーブ」という新しいシステムを2022年12月にリリースしていました。しかし、Krakenも2023年1月末をもって日本での事業を停止しています。
海外の大手仮想通貨取引所にとって、日本の市場はあまり魅力的ではないのかもしれません。業績不振に悩む取引所が多い中、日本を離れる取引所はこの先も増えるのでしょうか。
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