仮想通貨取引の可能性を広げる先物・スワップの「perps(パープス)」とは?
「perps(パープス)」として知られる取引方法とはどのようなものなのか、なぜハイレベルな投資家に人気があるのか、どのようなリスクがあるのか、投資戦略としてどのように活用すべきか?
こうした疑問に対する明快な答えを、大手暗号資産(仮想通貨)取引所Gemini(ジェミナイ)の記事から紹介します。
※1ドル=139.4円で換算
※当記事は暗号資産取引所Gemini(ジェミナイ)の情報を引用・出典
▶https://www.gemini.com/blog/gemini-foundation-academy-an-introduction-to-perpetual-futures
ところで、perpsとは何なのか?
perpsとは、一般的に、永久スワップや永久先物契約を指し、仮想通貨取引でも人気の投資方法になっています。その概要を知るために、先物契約についておさらいしておきましょう。
先物とはベースにある資産にひも付けられたデリバティブ証券のことで、仮想通貨市場ではBitcoin(ビットコイン:BTC)のような仮想通貨にひも付けられます。
Bitcoinやほかの仮想通貨のように、直接的に売買されるものがスポット商品ですが、スポットの価値が上がれば先物の価値も上がります。
ただしperpsでは、Bitcoin先物を購入した場合、価格が上昇すれば利益を得ることができますが、値下がりが予想される時でも、空売り(ショート)することで利益を得ることが可能です。
先物契約には「先日付契約」と「永久契約」との2つの種類があります。先日付契約は満了日を迎えると、損益が実現化され清算されます。永久契約もしくはperpsには満了日がなく、ポジションがクローズした時のみ損益が実現化します。
なぜperpsは人気があるのか?
perpsが別な資産にひも付けされているなら、なぜその資産で直接取引をしないのでしょうか?それに対する有力な回答を3つ紹介します。
1.ショートポジションが可能
スポット市場では、資産を持つべきか持たざるべきかが最大の選択肢です。そこには、資産に直接賭けをする仕組みが存在しません。一方perpsならショートポジションをとることで、効率的な賭けが可能になり、仮想通貨価格が下がっても利益を得ることができます。
2.レバレッジが可能
スポットとは異なり、perpsではレバレッジ取引で、場合によっては100倍という利益を出すことが可能です。マージンと呼ばれる投資額で、その何倍にもなる利益を確保するチャンスがあるのです。
3.低いコスト
perpsはスポットよりも流動性が高い傾向があり、通常はどの仮想通貨取引所でも取引手数料が低く設定されています。
perpsのリスクとは?
perpsには取引上のメリットがあるとはいえ、常にリスクも意識しなければなりません。レバレッジ取引では、利益を拡大する可能性と同時に、損失が拡大する可能性も考慮すべきです。
レバレッジが高いとリスクも大きくなるので、自身の資産運用能力に合わせた取引を行う必要があります。
もう1つのリスクとして、清算についても考えなければなりません。十分なマージンがないと見なされると、取引所によって自動的にポジションがクローズされてしまいます。
その結果、未実現の損失が課される上、部分的もしくは全面的にポジションが清算されてしまうのです。
一般的なperpsの活用法とは?
リスクがあっても、perpsにはスポットにはない魅力的な活用法を3つ紹介します。perpsには大きな魅力があると同時に、投資にはつきもののリスクもあります。その2つのバランスを考えながら、無理せず上手にperpsを利用することが大切です。
1.効率的な投機
perpsを使うと、資産の価格に賭けの方向性を加えることができます。投資家はポジションの方向性とサイズを明示でき、支払確約額(資本コミットメント)もスポットより低くて済みます。
2.リスクヘッジ
保有する資産を、価格下落によるリスクから隔離したい場合、直接資産を売りに出すことなしに、perpsによりショートポジションをとることで、資産を相殺することができます。
3.投資戦略
perpsの柔軟性と独自の構造から、投資家は自分に合った投資戦略を立てることができます。これによりスポット、先日付先物、perpsなどの価格差を利用して、効率的にアービトラージ(裁定取引)を行うことが可能です。
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