最新の仮想通貨プロジェクト！注目を集めるワールドコインとは？

BCG_アイキャッチ_3

ChatGPTで一躍注目を集めたOpenAI(オープンエーアイ)のCEO(最高経営責任者)である、サム・アルトマン(Sam Altman)氏が立ち上げた最新の暗号資産(仮想通貨)プロジェクトが「WorldCoin(ワールドコイン)」です。

今注目を集めているこの特徴的なプロジェクトについて、仮想通貨取引所Binance(バイナンス)のレポートから紹介します。

※1ドル＝141.4円で換算

WorldCoin(ワールドコイン)の概要

WorldCoinはOrb(オーブ)というスキャン装置を使い、ユーザーの眼の虹彩を識別することでユーザーを認識します。これはWorld IDというデジタルIDです。プロジェクトではWorldCoinトークン(WLD)を発行し、決済機能を持つWorld Appをリリースします。

現状では、プロジェクトの具体的な仕組みは分かりませんが、アルトマン氏は「世界中のすべての人々がグローバルな経済にアクセスでき、その恩恵を受けられること」を目指すという目標を掲げています。

公式ホワイトペーパーによると、ガバナンス・トークンWLDの初期発行量は100億枚です。そのうちの75%はWorldCoinコミュニティに割り当てられ、大部分はユーザーに分配されます。また一部はネットワーク維持のための、管理や金融システムにも分配されます。

残りのトークンは、開発に携わったTools for Humanity(ツールズ・フォー・ヒューマニティー)社の開発チームと、その出資者に割り当てられます。

WorldCoinのローンチ時点では、1億4,300万枚のWLDが供給上限とされ、Orbで認証されたユーザーが4,300万枚を入手できます。残りの1億枚は、アメリカ以外の市場で貸し付け予定です。プレローンチでは、すでに30ヶ国200万人以上がOrbを通じてWorld IDを取得しています。

仮想通貨メディアDecrypt(デクリプト)によると、大手仮想通貨取引所のBinance、Bybit(バイビット)、Huobi(フォビ)、OKX(オーケーエックス)、Gate(ゲート)などは、新たにローンチしたWLDを取扱いリストに登録しました。

すでにベータ版WorldCoinに登録したユーザーは、WLDをBinanceに預入れできます。さらにBinanceは、今後WLDのレバレッジ取引もサポートする予定です。

Binanceに先がけてByBitでは取引が始まっており、0.3ドル(約42円)でスタートした価格は一時2.79ドル(約395円)まで値上がりし、最終的には2.42ドル(約342円)に落ち着きました。

OKXも預入れを開始し、取引を始める準備を進めています。OKXでは必要な預入れが確保できれば、現物取引をスタートすることをプレス・リリースで公表しました。HuobiとGateも、共に取引をスタートしています。

トークンの発行はEthereum(イーサリアム)と、レイヤー2のOptimism(オプティミズム)のブロックチェーンをベースに行われています。

WorldCoinプロトコルは、OptimismメインネットでのWLDトークンのローンチを、プロジェクトにとっての歴史的快挙として発表しました。

プロジェクトの母体となるWorldCoin財団は、今後世界の80ヶ国以上にWorld IDとWorld Appを展開する予定であり、将来的には120ヶ国を目指すとのことです。また2023年中には、世界中におよそ1,500のWorldCoin Orbを配置する予定です。

Orbはオープンソースのデバイスであり、WorldCoinプロトコルのサポートにより自由にカスタマイズできます。最新情報では、すでにベルリン、ドバイ、ロンドン、メキシコシティ、マイアミ、ニューヨーク、サンフランシスコ、ソウル、東京でOrbの展開が始まっているようです。

ChatGPTの生みの親だけあり、アルトマン氏は今後のAI時代に先がけて、ユーザーが人間であることを証明するWorldCoinプロジェクトを創設しました。

まだ詳細な計画については明らかではないものの、将来的には既存の法定通貨に代わって、経済の基盤になる可能性も指摘されており、しばらくは目が離せない状況が続くでしょう。