マイニングプールに異常発見!コインベースのセキュリティ対策に見る安全性
大手暗号資産(仮想通貨)取引所のCoinbase(コインベース)は、セキュリティ・チェックにより、あるマイニングプールの活動に異常を検知しました。その後Coinbaseはすぐに対応策を講じ、ユーザーとコミュニティの安全性を確保しました。
※1ドル=147.8円で換算
ハッシュパワーのバランス異常を検知
Coinbaseではセキュリティ、分散化、デジタル資産に関するコンプライアンスなどの責任において、ブロックチェーン・セキュリティ・チームが継続的に安全性のチェックを行っています。
今回単独のマイニングプールがZcash(ZEC:ジーキャッシュ)トークンのハッシュパワーのうち、半分以上の割合を占めていることが検知されました。
そこでCoinbaseは該当するマイニングプールのViaBTC(ヴィアBTC)と、Zcashを発行するElectric Coin Company(エレクトリック・コイン・カンパニー)との双方にアクセスし、この問題の解決を図っています。
さらにPoW(プルーフオブワーク)ネットワークに対して、全般的なリスクについて説明し、ユーザーを保護するための防衛手段を実行しました。
PoWネットワークにおけるリスク
PoWブロックチェーンでは、マイナーはトランザクションを検証し、新しいブロックを生成するために、複雑な数学的計算を解かなければなりません。
同時に、セキュリティと信用の保証を最優先する場合、単独のマイナーもしくはマイニングプールが、ネットワークのハッシュパワーのうち51%以上を占有すると、深刻な脆弱性が生じるリスクがあるため、すぐに対策をとる必要があります。
この状況を見過ごしてしまうと、二重支出攻撃、トランザクションの検閲などのブロックチェーン操作ができる可能性があるため、最悪の場合ユーザーや取引所の資産に損害が及ぶかもしれません。
Coinbaseのセキュリティ管理
Coinbaseでは新規ブロックチェーンを追加する場合、専門チームによる包括的なセキュリティ調査を実施します。この調査の基準では、どんな単独の運営主体もネットワーク上で集権的管理を実行することができません。
中央当局が、資産の送金やバーンを行ったり、直近のトランザクションを元に戻したりすることも、この基準では認められません。またCoinbaseは、セキュリティ調査に影響を与える重大な変更がないかどうか、常にネットワークをモニターしています。
PoWにおいては、マイニング・パワーの大きな変化を検知するための、特別なハッシュパワー検出システムを利用して、ハッシュパワーが必要以上に集中した場合、すぐにユーザーを保護する手段を実行します。
Zcashに対するセキュリティ対策
Coinbaseのチームの対策 |
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・二重支出攻撃や詐欺のリスクを回避するため、Zcashの確認要件を110ブロックに引き上げ、結果的に預金にかかる時間が40分から2時間30分になりました。 ・ボラティリティを抑えるため、Zcashのマーケットを限定状態に移行しました。 ・マイニングの配分を拡張するために、Electric Coin CompanyとViaBTCと協議し、今回のマイニング集権化に関わるリスク管理を共有するとともに、問題を解決するための複数のオプションを提供し合いました。 |
今回ViaBTCが51%以上、Zcashネットワークのハッシュパワーを占有していた問題で、Coinbaseのチームは対策を講じました。Coinbaseは最終的には、分散型のZcashマイニングを望んでいます。その一方で、今回のユーザー保護が十分に機能したことも確認しています。
また、仮想通貨業界関係者すべての安全に注力する中で、外部パートナーとの協力体制構築にも自信を示しています。仮想通貨取引所のセキュリティ管理は、間違いなく進歩していると言えるでしょう。
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