オープンインタレストが示す転換点!ビットコイン価格下落の前触れか?

オープンインタレストが示す転換点!ビットコイン価格下落の前触れか?

10月後半から大きく値を上げたBitcoin(BTC:ビットコイン)は、レジスタンスラインの35,000ドル(約527万円)を突破して、このまま強気市場に突入しそうな勢いです。しかし、過去の指標パターンと比較した時に、現在がトレンドの転換点だと指摘する意見もあるのです。

※1ドル=150.6円で換算

注視すべきオープンインタレストの増大

ニュース140

Bitcoinの先物取引が大きな変化を見せていますが、オープンインタレスト(open interest:以下「建玉」と表記)と有効な契約数の周期的な動きを分析すると、現在がトレンドの転換点である可能性が見えてきます。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)における、スタンダードBitcoin先物契約の建玉は、ここ4週間で35%という高い伸びを記録しています。過去のデータによれば、建玉の増加がピークを迎えると、現物市場でしばしばトレンドの反転が見られます。

その指標としては、デリバティブ市場の最大手CMEのBitcoin先物取引が、現物市場の価格トレンドを推測する重要な役割を果たします。

株式市場のテクニカル分析でよく知られるMcClellan Financial(マクレラン・フィナンシャル)のレポートは、暗号資産(仮想通貨)市場でも有益なデータを与えてくれる情報源です。そのレポートが、Bitcoin価格と建玉との相関性について、興味深い指摘をしているのです。

アメリカ商品先物取引委員会(CFTC)の先物取引レポート(COT)によると、CMEのスタンダードBitcoin先物の建玉は35%ほど上昇し、契約数は19,603件で、総額にして34億ドル(約5,120億円)に達しているそうです。

契約の平均額5BTC(約173,000ドル=約2,605万円)は、機関投資家の活動を分析するための重要な指標にもなります。現在Bitcoinは4週間で25%値上がりし35,000ドルのライン上にありますが、Bitcoin先物の建玉も同時に突出したピークを形成しています。

こうした指標から見えてくるのは、短期的に建玉が急騰を見せている現状が示す、近い内にBitcoinの上昇トレンドが推進力を失う可能性です。これは潜在的な価格下落の可能性も秘めています。

McClellan Financialのレポートは、相対的に短い時間枠の中で、Bitcoinの建玉が時々生じる急激なピークを形成している点を強調しています。この現象が起きる場合には、ほとんど例外なくBitcoinが価格の転換点を迎えるということです。

現物ETF承認前のフライング

もう1つ、証券取引委員会(SEC)による現物ベースのBitcoin ETFが、近々承認されるのではないかという予測の高まりが、直近のBitcoin価格の上昇と建玉の急上昇の原因になっているという見解も指摘されています。

多くの市場関係者は、アメリカベースの現物ETFが、投資家に数十億ドル規模で新規の資産を供給すると見ていますが、それによって市場でのBitcoin価値も上昇するでしょう。ただしこの資金流入が、すぐには実現しない可能性についても注意を払うべきです。

こうした現状で教訓になるのは、2021年10月にProshare(プロシェア)のBitcoin先物ETF(BITO)がローンチされた後の市場状況と、1970年代のゴールド市場のパターンです。

McClellan Financialは「2021年のBITO承認前に投機筋が市場に殺到したように、今回も需要増による値上がりに先んじて、再び投機筋が動いているだけだ」と述べて注意喚起しています。

またゴールド相場に関しては、1973年の第一次オイルショックと、1979年の第二次オイルショック直後に、それぞれ急騰してから徐々に下落するというパターンを見せました。

現物ETFの承認を期待する市場心理は、1970年代のゴールド市場と、2021年のBITO承認前と同様の状況に投機筋を置き去りにする可能性があります。一見安定した高値に移行したように感じられるBitcoinですが、歴史の法則に従うと価格が反転する危険性があるのかもしれません。

©NFTゲームプレス All rights reserved.
※当サイトに掲載しているゲーム画像の著作権、商標権ならびにその他の知的財産権は、当該コンテンツの提供元に帰属します
※当サイトに掲載されているデータ、画像等の無断使用・転載・変更・改ざん・商業的利用は固くお断りします

攻略メニュー