2月の仮想通貨マーケット・レポート!再び注目されるアルトコインの動き
2024年1月にBitcoin(BTC:ビットコイン)現物ETFの取引が始まったものの、価格に大きな動きはなく比較的落ち着いています。その一方でアルトコインの動きは活発になっており、今後の展開に期待が高まっています。
※1ドル=148.5円で換算
アメリカFRB政策金利は据え置き
1月30~31日の連邦公開市場委員会(FOMC)において、米連邦準備理事会(FRB)は政策金利を5.25~5.50%に据え置くことを決定しました。この結果は市場の予測通りです。
FRBのジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長が、インフレ率が目標の2%を回復するまで金利の見直しを行わないことを強調したため、3月の委員会でも利下げは実行されない見込みです。
政策金利が高い状態では、通常投資家は資産をリスク資産から安全資産に移す傾向が強まります。安全資産は金(ゴールド)や米ドルなどであり、暗号資産はリスク資産に分類されます。つまり金利高は仮想通貨市場に売りの圧力となり、価格が下がる可能性が高くなるわけです。
ただし相場の動きにはさまざまな要因が加わるため、政策金利だけでは値動きの予測はできません。今回もFRBの決定を受けて、Bitcoin価格はわずかに下がりましたが、翌日にはすぐに回復しています。
いずれにしても、市場全体のコンディションは3月まで変化しないと考えられます。
好調な動きを見せるステーブルコイン
ステーブルコイン発行最大手のTether(USDT:テザー)は、2023年第四四半期の純利益が過去最高の28億5,000万ドル(約4,232億円)に達したと発表しました。そのうちの10億ドル(約1,485億円)は営業純利益であり、その他は保有する金やBitcoinに対する評価額だということです。
Tetherの超過準備金は大幅に増加して54億ドル(約8,020億円)に達しており、同社は戦略的なプロジェクトへの投資、例えばマイニングやAIインフラ構築、P2Pテレコミュニケーション構築などで新たに6億4,000万ドル(約950億円)の利益を上げています。
Polygon(MATIC:ポリゴン)もEthereum(ETH:イーサリアム)のレイヤー2を使い、USDC(USDコイン)などのステーブルコイン市場を提供しています。そのネットワーク全体の時価総額が、6ヶ月ぶりに13億5,000万ドル(約2,005億円)を超えました。
Polygonのネットワークは高い拡張性と安価な手数料により、多くのユーザーやプロジェクトを引きつけ、順調に拡大を続けています。これもステーブルコインの需要と利用が高まっていることの証明でしょう。
ソラナとイーサリアムにも注目
Solana(SOL:ソラナ)のブロックチェーンを利用した分散型取引所(DEX)のJupiter(ジュピター)は、独自に発行するJUPトークンおよそ10億JUPを、1月31日にエアドロップしました。
エアドロップ直後は1JUPが0.7ドル(約104円)に上昇しましたが、翌日の2月1日からは0.6ドル(約89円)程度で安定しています。Jupiterの循環供給量は13億5,000万JUPに達し、その結果SolanaベースのDEX市場が拡大して、EthereumベースのUniswap(ユニスワップ)を上回りました。
一方のEthereumに関しても、5月に米証券取引委員会(SEC)が現物ETFを承認する可能性について、イギリス最大手のスタンダード・チャータード銀行が調査結果を発表したことから、一時的な値上がりを見せました。
5月23日の期限前には、VanEck(バンエック)とArk 21Shares(アーク21シェアズ)が提出している現物ETFが承認される見込みが高まっています。
2月はBitcoinに関わる大きなイベントはないものの、Ethereumでは大型アップグレードDencun(デンクン)の実行に目途が立つかもしれません。
さらにステーブルコインのほか、多くのアルトコインが独自の取り組みを活発化させています。こうした動きを注意深く見守る必要があるでしょう。
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