新時代の仮想通貨ウォレット、コインベースのSmart Walletとは?
暗号資産(仮想通貨)取引には欠かせないウォレット(wallet)ですが、大手取引所のCoinbase(コインベース)は、利便性を大幅に高めた次世代のウォレットを公開しました。今回の記事では、このSmart Wallet(スマートウォレット)の特徴を紹介します。
※1ドル=157.0円換算
Smart Walletの高い利便性と拡張性
Coinbaseは世界中で10億人のユーザー獲得を目標にしていますが、Smart Walletのローンチはその戦略の一環です。ただし、Coinbaseでの取引に直接関わらないユーザーにとっても、十分な利益をもたらす可能性があります。
これまでのWalletは、処理速度が遅いことや手数料が高いことに加えて、インストールしたアプリケーションとの連携に手間がかかるという問題を抱えていました。
Smart WalletはBase(ベース)のような次世代のレイヤー2ネットワークとの統合が容易で、マルチチェーンもサポートし、多くのアプリケーションに対応しています。しかも使いたいアプリやWebサイトにサインするだけで、スピーディーに利用を始められます。
Smart Walletを利用するメリット
ここで、Smart Walletの主なメリットを挙げてみましょう。
利用開始が簡単 | Smart Walletの利用開始はわずかな時間しか必要とせず、使用中のアプリとの連携も数秒で完了します。またリカバリーフレーズ、別なアプリ、その他の拡張機能などを使う必要もありません。顔認証、指紋認証、Google Chromeのプロファイル、YubiKey(ユビキー:ハードウェア認証装置)のいずれかを設定すればすぐに利用できます。 |
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スムーズな決済 | 自身のセルフカストディWalletかCoinbaseアカウントに残高があれば、すぐにSmart Walletで決済できます。残高不足エラーに悩まされることもありません。 |
多種多様なアプリに対応 | Smart Walletと身元証明、そして預金残高があれば主要なオンチェーン・アプリとすぐに連携できます。 |
手数料無料も可能 | アプリによっては、手数料無料で利用することも可能です。 |
こうしたメリットのほか、Smart WalletではNFT(非代替性トークン)の発行や分散型取引所の利用、DeFi(分散型金融)での資産運用などが、わすか数クリックで利用できます。セキュリティ対策も万全であり、ユーザーは安心してSmart Walletを使用できます。
今回ローンチされると、Smart WalletではBase、Ethereum(イーサリアム)、Optimism(オプティミズム)、Arbitrum(アービトラム)、Polygon(ポリゴン)、Avalanche(アバランチ)、BNB、Zora(ゾラ)という8つのネットワークが利用可能になります。
その後もSmart Walletのユーザーに対しては、Wallet管理機能が追加される予定です。ユーザーは資産管理、身元証明、仮想通貨取引全般、NFT発行と取引、トランザクション履歴管理などが1つのプラットフォームでできるようになります。
開発者にとってのメリットも
Smart Walletの登場は、アプリの開発者にとっても朗報になるでしょう。これまではユーザーがアプリをインストールする場合、一度アプリを離れてWalletと連携する必要があり、その手続きの手間からユーザーが離脱するケースがありました。
しかしSmart Walletなら、アプリやWebサイトから離れることなく、ダイレクトにWalletとの連携が可能です。名前のとおりスマートな処理により、アプリのコンバージョン率向上にも貢献するでしょう。
Smart Walletはすでに主要なWalletライブラリーと、アグリゲーター(DeFiプロジェクト)との統合を終えています。開発者はわずかなコードをアプリに追加するだけで、Smart Walletとの連携が可能になります。
Smart Walletの登場によって、セルフカストディとオンチェーン処理が大きく変わる可能性があります。これまでのWalletの問題点を解消して、Smart Walletは安全でスムーズな取引を可能にし、ユーザーに新しい体験をもたらしてくれるでしょう。
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