大荒れの仮想通貨マーケット!業界を越えた混乱は拡大するのか?
ニューヨークとロンドン、そして東京と、8月に入ってすぐに世界規模で株価が暴落しています。それに同調して暗号資産(仮想通貨)マーケットでも、ほとんどすべての通貨が大幅に値を下げました。株式市場と仮想通貨市場は、このまま弱気に突入するのでしょうか?
※1ドル=145.3円換算
大規模な資産売却の動き
仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)の前CEO(最高経営責任者)アーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏は、金融部門に関わるある企業が、保有するすべての仮想通貨を売却しているという情報を「X」に投稿しました。
詳細はまだ不透明なままですが、ヘイズ氏は今後の展開に注意するように警告しています。
これに対してコミュニティでは、売却を進めているのはシカゴに本拠を構える、大手マーケットメイカーのJump Trading(ジャンプ・トレーディング)だという憶測が広がっています。
最新の報告によれば、Jump TradingはEthereum(ETH:イーサリアム)を手放し、4億1,000万ドル(約596億円)相当のwstETH(DeFiトークン)を償還して、中央集権型取引所に送金したと見られています。
さらに直近24時間で、4,680万ドル(約68億円)相当のEthereumを取引所に移動したということです。
6月にはアメリカ商品先物取引委員会(CFTC)が、Jump Tradingの調査に踏み切ったとも報じられています。これと関連してか、Jump Tradingの代表カナブ・カリヤ(Kanav Kariya)氏は辞任を表明しています。
仮想通貨ではないですが、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット(Warren Buffet)氏が経営する投資会社Berkshire Hathaway(バークシャー・ハサウェイ)が、2024年上半期だけでおよそ900億ドル(約13兆円)の株式を売却したことが報じられました。
株式の大半はApple株と見られ、同社が保有する現金資産は過去最高の2,770億ドル(約40兆円)となりました。市場関係者は、Berkshire Hathawayが積極的な投資から守りに入ったと見ています。
忍び寄る不況の影
8月5日のアメリカ株式市場では株価の下落にもかかわらず、いくつかの金融商品の取引量が大幅に増加しました。Bitcoin(BTC:ビットコイン)現物ETFもその1つで、BlackRock(ブラックロック)のIBITは1日の取引額が15億ドル(約2,180億円)を超えました。
他にもFidelity(フィデリティ)のFBTCは3億8,900万ドル(約565億円)で、Grayscale(グレイスケール)のGBTCは2億9,300万ドル(約426億円)の取引額でした。
一方で同じ5日のアメリカでは、主要な取引プラットフォームに障害が発生して取引できない状態が続きました。障害が発生したのは、Charles Schwab(チャールズ・シュワブ)、 Fidelity、 Vanguard(ヴァンガード)、TD Ameritrade(TDアメリトレード)、E-Trade(Eトレード)などです。
今のところ障害の原因は明らかにされていませんが、各社はすでに問題は解決したと発表しているようです。
金融サイトForexlive(フォレックスライブ)のアナリストであるアダム・バトン(Adam Button)氏は、アメリカ市場のイールドカーブ(利回り曲線)の反転が、1955年以来信頼できる不況の予測手段になっていると述べています。
しかし彼は、差し迫った不況の兆候を示すのは反転そのものではなく、イールドカーブが正常に戻るタイミングにあると指摘します。
現状では景気後退のデータは明確になっていませんが、バトン氏は市場の縮小は間違いないといいます。実際2年もの米国債の利回りは20ベーシスポイント下落しており、名目上では連邦準備銀行(FRB)の短期金利を170ベーシスポイント下回っています。
これは経済上の深刻な問題がなければ、起こり得ることではありません。
直近の報告では、2年もの米国債の利回りが10年ものの利回りを下回り、イールドカーブの反転が正常化されたということです。これが不況の始まりを意味しているのでしょうか?
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