米利下げで金融資産価値が上昇?取引所が詐欺被害の拡大に注意喚起
9月18日、アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)は4年半ぶりに、0.5%の大幅な利下げを決定しました。株式、ゴールド、そして暗号資産(仮想通貨)市場はすでに反応を見せています。こうした状況で、大手仮想通貨取引所のCoinbase(コインベース)は、詐欺被害のリスク拡大に関して注意を促しています。
※1ドル=143.5円換算
利下げ後に動き出した金融市場
利下げが発表されてから、アメリカの株式はアジアでの先物取引セッションで、S&P500が0.85%、ナスダックが1.3%、ダウジョーンズが0.51%上昇しました。また日経株価も1.6%の上昇で取引が始まり、TOPIXも1.4%上昇しています。
さらにゴールド(金)価格も上昇トレンドを維持し、1オンス(28g)あたり2,600ドル(約37万3,000円)の歴史的高値に達しました。
仮想通貨市場も同様の反応を見せ、Bitcoinは24時間で2.9%近く上昇し、61,900(約888万円)ドル前後で推移しています。ここまでは事前の予測通りであり、今後も上昇トレンドが続く可能性があります。
仮想通貨取引所による注意喚起
金融市場が活況を呈するようになると、悪意のある詐欺被害も活発になります。仮想通貨業界では、ここ数年「ピッグブッチャリング詐欺(豚の屠殺詐欺:pig butchering scams)」が拡大しています。
この詐欺はソーシャルメディア、チャットアプリ、マッチングサイトなどを通じて、犯罪者がターゲットと親密な関係を構築し、最終的には投資話を持ち掛け、多額の資産を送金させる手口が特徴です。
被害者から十分に資産を吸い取ったら、犯罪者はそのまま連絡を絶ち、多くの場合被害者は生活が一変するほどのダメージを被ります。
詐欺に対して自衛する7つのポイント
こうした詐欺犯罪を防止するため、CoinbaseやKraken(クラーケン)などの取引所のほか、IT大手のMeta(メタ)、Global Anti-Scam Organization(GASO:国際詐欺対策協会)などが中心となり、2024年5月に「詐欺対策テック業界連合(Tech Against Scams Coalition)」を創設しました。
しかし詐欺被害を防ぐためには個人の意識が重要であることから、9月19日にCoinbaseは注意喚起の記事を公開しました。以下に詐欺から自身を守るための7つのポイントを紹介します。
1.心当たりのないメッセージはまず疑う
どのようなメディアであっても、知らない相手からのメッセージには注意が必要です。ネットで知り合った相手が急に親しくしてきたり、金融関係の話題を持ち出したりしたらすぐにアクセスを拒否しましょう。
2.確証のない投資アドバイスはスルー
犯罪者は簡単に儲かる投資をアドバイスすることが多いため、うかつに乗らないことが重要です。アドバイスを受けるなら、信頼できるプロか評価の高いプラットフォームに限定しましょう。
3.個人情報は絶対にシェアしない
法的信頼性のある機関は、決してオンラインで個人情報を求めたりしません。個人情報はどんなことでも、絶対に教えてはいけません。
4.信頼できるプラットフォームを使う
仮想通貨取引で利用するプラットフォームは、事前に評価や評判をリサーチし、強固なセキュリティ対策が整備されているものを選びましょう。
5.家族や知人に相談する
犯罪者は緊急性を強調して行動を促すケースが多いので、オンラインでのやりとりで不審感を覚えたら、自分だけで決めずに家族や知人に相談しましょう。
6.情報収集と自己教育
詐欺犯罪は技術的にも戦略的にも進化しています。定期的に取引所や詐欺対策テック業界連合などから情報を入手して、自身の防衛能力を高めることが重要です。
7.自身の直観を信じる
何らかの違和感を覚えたときには、その感覚が正しいことが多いものです。自身の直観を信じて、疑わしい状況では先に進まず、事実を確認するようにしましょう。
詐欺被害に遭わないためには、何よりも正しい知識を共有することが重要です。今後金融市場の相場によっては、さらに詐欺犯罪が活発化するかもしれません。その前に今回紹介したポイントを理解して、実践することをおすすめします。
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