ビットコインに本格的な強気のきざし?アップトーバーの中間報告
Bitcoin(BTC:ビットコイン)に関わる人々は、期待を込めて10月を「アップトーバー(Up+October)」と呼びます。その10月も半ばに至って、暗号資産(仮想通貨)市場は大きなうねりを見せています。その現状を大手取引所Bitfinex(ビットフィネックス)のレポートから紹介します。
※1ドル=149.5円で換算
強気市場の攻防は63,000ドルレベル?
10月の第2週、Bitcoinは現物の売り圧力により大幅に下落、9月に記録した66,587ドル(約996万円)から11%以上値を下げて58,943ドル(約881万円)の底値をつけました。
しかし今度は現物買いの圧力が高まり、すぐさま64,500ドル(約964万円)を回復しています。この値動きはコインベース・プレミアムギャップ指標の影響が大きいと見られ、回復直前には指標がマイナス100ポイントにまで下落していました。
一方オンチェーン指標は重要なレジスタンスレベルとして、現在63,000ドル(約942万円)近くにあるBitcoinの短期保有者実現価格を提示しています。
このレベルを越えれば強気が進行する可能性があり、失敗すれば59,000ドル(約882万円)もしくは55,000ドル(約822万円)という安値でのリテストが必要になるでしょう。
市場は依然反動的であり、先物相場の値動きはこの実現価格レベルを越えられるかどうかによって決まりそうです。もし市場の回復力が十分なら、トレーダーは潜在的な修正を予測し、大幅な価格上昇に向けた準備を始めるでしょう。
【コインベース・プレミアムギャップ指標とは】 取引所Coinbase(コインベース)とBinance(バイナンス)でのBitcoinの価格差を示す指標。この数値が高いとアメリカ国内での買いが活発なことを示し、マイナスになると買い圧力の低下を示す。 |
マクロ経済がどう動くのかにも注目
アメリカ経済は幅広いインフレ圧力にもかかわらず、9月の生産者インフレが安定していました。エネルギー価格の下落が生産者にとって好材料となっており、今後急激なインフレは生じないと考えられます。
ただしビジネス界は全般に高止まりする金利に慎重な姿勢であり、成長がにぶった在庫と高まり続ける市場の不安定感が、需要と金融コストに影響を与えています。
一方で中小企業の景況感は若干改善していて、高金利下での業務効率化に活路を見出している状況です。
仮想通貨業界では、規制と市場活動の動向が注視されています。韓国の金融委員会は、仮想通貨現物ETFと機関投資家の口座開設の禁止を見直す動きを進めています。
韓国では7月に「暗号資産利用者保護法」が施行されており、仮想通貨への新規課税も2028年まで延期されることが決まりました。韓国は仮想通貨取引の大きな転換期を迎えているのかもしれません。
アメリカでは、オーストラリアの仮想通貨投資企業Canary Capital(カナリーキャピタル)が、XRP(リップル)の現物ETFを米証券取引委員会(SEC)に申請しました。XRPによる投資を簡略化して利用拡大を促進する狙いがあるようです。
またMt.Goxの管財人は、一連の手続きの遅延により、返金の期限を2025年10月31日にまで延期しました。市場では債権者が44,900BTCを清算することにより、Bitcoin価格が下落する懸念が浮上していましたが、今回の延期により不安が沈静化しました。
日本時間10月15日正午時点で、仮想通貨市場は全体的に上向き傾向にあり、Bitcoinは24時間で3%程度上昇して65,500ドル(約979万円)レベルで推移しています。
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