11月の仮想通貨レポート!ビットコインの強気と市場環境の変化
11月の第3週、暗号資産(仮想通貨)市場では強気トレンドが一段と高まり、Bitcoin(BTC:ビットコイン)は新たな過去最高値を更新し、時価総額も1兆8,000億ドル(約279兆円)を突破しました。さらに価格が上昇するにつれ、市場ではさまざまな変化が生じています。
※1ドル=155.0円で換算
ビットコインが第8位の資産クラスに
Bitcoinは9日間で39.5%の値上がりを見せ、新たな最高値を更新しました。これは2021年1月以来で最もパワフルな9日間だっただけでなく、記録上すべての資産クラスの中で、最も巨額の資金流入の1つに数えられます。
結果的にBitcoinの時価総額は銀(シルバー)を越え、金融資産クラスの第8位に浮上しました。今や資産としては、完全にメインストリームに成長したといえるでしょう。
アメリカの現物BitcoinETFも資産運用残高(AUM)が840億ドル(約13兆円)に達しましたが、これは金(ゴールド)ETFの66%にあたる数字です。一方で前週末の2日間では、6億4,000万ドル(約992億円)の純資金流出がありました。
しかし流出が継続する可能性は低く、市場が異常に過熱する状況も避けられるため、ETF市場は健全な状態にあるとも考えられるでしょう。
機関投資家からの資金流入も増え、ETF市場そのものも加速しながら成長することが予測されるため、Bitcoin価格も長期的に上昇トレンドが続き、金融資産バランスの再配分を引き起こす可能性もあります。
ビットコインを取り巻く環境の変化
現在アメリカでは労働市場が強固であり、賃金上昇などの要素により小売りも順調です。
しかしアメリカ政府は莫大な負債を抱えており、それは大手金融機関と地方金融機関も同様です。特に第二次トランプ政権が確実になった今、これからのアメリカ経済がどちらに転ぶのかは誰にも分かりません。
関税問題や政府支出の高止まりなどを受けて、金融政策への不安とインフレ圧力も高まっています。この状況では米連邦準備制度理事会(FRB)も追加の利下げに踏み切れず、アメリカ経済は微妙なバランスをどうにか保っているのが現状です。
今後のBitcoin価格も、アメリカ経済の先行きによっては大きく変動する可能性があります。
ただし仮想通貨市場は順調に成長しています。しかも米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー(Gary Gensler)委員長が、トランプ大統領により解任されるという憶測が広がっており、株式市場や企業統治、そして仮想通貨規制に多大な影響を与えることが予想されています。
仮想通貨の新規採用と不安材料
アメリカの大手証券取引企業Robinhood(ロビンフッド)は、取引銘柄にSolana(SOL:ソラナ)、Cardano(ADA:カルダノ)、Ripple(XRP:リップル)などをあらたに追加しました。
アメリカ政府にBitcoin準備金を提案する動きもあり、MicroStrategy(マイクロストラテジー)のマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏やシンシア・ルミス(Cynthia Lummis)上院議員などが、政府にBitcoinの保有強化を働きかけています。
一方で仮想通貨市場にも懸念材料があります。11月20日の仮想通貨市場では、24時間で3億4,600万ドル(約536億円)に及ぶ清算が行われました。ロングポジションが2億4,400万ドル(約378億円)で、ショートポジションが1億200万ドル(約158億円)という内訳です。
この清算は同時に137,376人のトレーダーに影響を与えました。仮想通貨取引に関わる不安定性とリスクを考慮すると、トレーダーは常に慎重さが求められ、リスクマネジメントを戦略的に行う必要があるでしょう。
日本時間11月21日正午時点で、Bitcoinは24時間で3.5%程度値を上げ、94,930ドル(約1,471万円)前後で推移しています。アルトコインは全体的に、わずかながら値下がり傾向にあるようです。
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