ビットコイン10万ドル目前で足踏み!仮想通貨市場バランスに変化?
12月に入って、暗号資産(仮想通貨)市場は時価総額が3兆4,700億ドル(約520兆円)に達していますが、Bitcoin(BTC:ビットコイン)のドミナンスは54.6%へとやや低下しています。
これはアルトコインの拡大を意味するのか、大手取引所Bitfinex(ビットフィネックス)の分析結果を中心にレポートします。
※1ドル=149.7円で換算
年内に10万ドルを超える可能性は?
Bitcoinは大統領選挙後最大の、8.64%という値下がりを経たのち、月間の終値としては過去最高の96,506ドル(約1,445万円)で11月の取引を終えました。1ヶ月で37.3%の値上がりは、2024年2月以降で最大です。
歴史的に12月はBitcoinにとって変動の激しい時期ですが、半減期の年に限って見れば、例外的に平均38.86%という高い利益率を記録しています。現在の強気市場力学に加えて短期的ボラティリティを考慮しても、今後Bitcoin価格がさらに上昇する可能性は高いでしょう。
ただしBitcoin現物ETFからの資金流出と、長期保有者の利益確定売りによって、短期的な価格後退が起きる可能性もあります。実際に前週ETFからは1億3,500万ドル(約202億円)の純流出があり、長期保有者は9月以降508,990BTCを市場に放出しています。
一方で短期保有者からの市場供給は、3,282,000BTCという今回のサイクルでの最高値に近づいていますが、これは現在の強気市場が最終局面を迎える兆しかもしれません。
個人投資家の参入が増加していることと、市場が長期保有者の利確売りを吸収するため、新規の需要に依存していることがその理由です。
この状況を回避してBitcoinがさらに強気に進むためには、現在の持ち合い局面が利確売りを吸収し、市場の需要を再調整することが求められるでしょう。
さらにETFへの資金流入が再び強まり、個人投資家の興味が増大すれば、Bitcoinが心理的な壁を乗り越えて10万ドル(約1,500万円)を突破することは十分あり得るでしょう。
仮想通貨市場に影響する世界情勢
仮想通貨を取り巻く世界経済では、消費拡大と労働市場の成長、そしてインフレの鎮静化により、アメリカ経済が回復する期待が高まっています。
しかしトランプ政権で予想される政策への不安感から、インフレ圧力が上昇する恐れもあり、今後のアメリカ経済は予断を許さない状況です。
ロシアでは新しい法律により、デジタル資産が財産と見なされると同時に、マイニングが付加価値税の対象から外されたことで、明確な規制下でのデジタル資産市場の成長が期待されています。
また香港金融管理局はデジタル債券補助金機構を創設し、トークン化債券の発行に対して補助金を支給しています。こうした施策により香港は、バーチャル資産における世界の中枢を目指しているようです。
拡大を続けるステーブルコイン市場
仮想通貨市場では、ステーブルコインの動きも見逃せません。Tether(USDT:テザー)がけん引するステーブルコインの時価総額は、1,900億ドル(約28兆4,400億円)の最高値を記録しました。
効率的な国際決済と、Stripe(ストライプ)やPayPal(ペイパル)などの金融機関での採用が、ステーブルコインの価値を高めているようです。
調整後のオンチェーンデータによると、11月のステーブルコイン取引高は30.7%上昇し1兆1,700億ドル(約175兆円)に到達しました。発行額も12%増加して、1,672億ドル(約25兆円)を記録しています。
市場のドミナンスはUSDTが79.9%で、USDC(USDコイン)が17.4%を占めており、ユーザーや投資家の人気が集中していることが分かります。
取引高と発行額の増加はステーブルコインへの強い興味を意味しており、その安定性と機能性が評価されていることの表れです。金融システムとの融合が進めば、仮想通貨市場でもさらに影響力を高めることになるでしょう。
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