長期保有者からの売り圧力が低下!ビットコインが再び上昇する可能性?

長期保有者からの売り圧力が低下!ビットコインが再び上昇する可能性?

一時期11万ドル(約1,602万円)を突破して、さらに強気が続くかと思われたビットコイン(BTC:Bitcoin)は、その後大幅な下落に見舞われて、暗号資産(仮想通貨)市場全体も停滞ムードに入ってしまいました。

しかし業界内とそれを取り巻く環境を分析すると、ビットコインは今後の再高騰に向けて力を蓄積している可能性があります。

※1ドル=145.6円で換算

大口保有者による不可解な動き

いわゆる仮想通貨クジラ(大口保有者)の動向を追跡するホエールアラート(Whale Alert)によると、ここ数日間複数の仮想通貨が取引所やウォレット間を移動しています。1回あたりの送金額も大きく、送金の頻度もかなり増加しています。

6月23日には、巨額のビットコインが複数回送金されました。しかし最も目立つのはテザー(USDT:Tether)による送金です。米ドルと等価値のステーブルコインであるため、ベースになる送金通貨として利用されているのかもしれません。

直近24時間のデータだけでもUSDTによる送金は20回を超えています。しかもそのほとんどが1億ドル(約146億円)を超える額であり、中には5億ドル(約730億円)に及ぶ送金もありました。理由はまだ明確ではないものの、何らかの取引の準備段階に入っている可能性があります。

アナリストは大きな値動きを予測

仮想通貨情報プラットフォームのチェーンキャッチャー(ChainCather)によると、ビットコインの長期的保有者からの売りが極端に縮小しているそうです。これは市場全体で、長期保有者からの売り圧力が低下していることを意味します。

この状況を過去のパターンと比較すると、市場で長期的な価格シフトが起きる兆候ととらえることも可能です。実際に複数のアナリストが、再びビットコイン価格が上昇トレンドに向かうと予測しています。

あるアナリストは、「歴史的に見て、市場の関心が低く取引額が低下している局面は、その後にビットコイン価格が上昇する兆候になっていた。現在の比較的静かな市場環境は、今後大きく変化するかもしれない」と述べています。

世界情勢とアメリカ経済がカギ

6月第3週は市場で売りが先行し、主要な取引所では大規模な清算が生じ、ビットコインは5月の高値から一時11.5%も下落しました。ロングの清算だけでも、4億ドル(約582億円)が3日続くなど、市場心理も大きく転換しました。

イーサリアム(ETH:Ethereum)やソラナ(SOL:Solana)を含むアルトコインは大幅に下落し、市場全体での清算額は26億ドル(約3,786億円)を超えました。しかしビットコイン現物ETFは強気を維持し、約10億ドル(約1,456億円)プラスの資金流入を記録しています。

これはおそらく、ビットコインの構造的需要の大きさに関わることで、デリバティブ市場がデレバレッジ(取引規模の縮小)をする中でも、ビットコインが94,000~110,000ドル(約1,369~1,602万円)の幅広いレンジを維持できる要因になっています。

またビットコインのオープンインタレスト(建玉)と、資金調達率も通常レベルに戻りつつあり、今後の価格動向はETFへの資金流入が持続することと、市場心理が強気に傾くことが重要なポイントになるでしょう。

ただし注意すべき点としては、混迷する中東情勢があります。石油価格はすでに上昇の気配を見せており、仮想通貨などのリスク資産にも影響する危険性があります。またアメリカが世界各国にふっかけた関税問題も、そろそろ動き出す期限が近づいています。

アメリカは国内でも利下げの見通しが立たず、国家の負債がデフォルト(債務不履行)になるという観測もあります。今後6月後半から7月いっぱいは、予想もできない展開が待っている可能性もあるので、取り引きには充分な注意が必要でしょう。

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