イーサリアムが完全復活!3つの分野で躍進が続く

仮想通貨市場の勢力図に変化!ビットコインのドミナンスが急落

一時期低迷していたイーサリアム(ETH:Ethereum)が、ビットコイン(BTC:Bitcoin)を上回るパフォーマンスを見せるようになりました。暗号資産(仮想通貨)全体でのドミナンスも、11.8%程度にまで回復しています。その背景には、イーサリアムの採用が多分野で伸びている状況があるようです。

※1ドル=148.6円で換算

ETP市場での資金流入が増大

市場のボラティリティが高まる中で、上場取引型金融商品(ETP)は現在15週間連続で資金流入量がプラスの状態が続いています。

コインシェアーズ(CoinShares)によると、7月第4週にはETP市場全体で19億ドル(約2,823億円)の資金流入を記録しました。

年初来の流入量はトータルで記録的な295億ドル(約4兆3,837億円)に達し、7月だけでも112億ドル(約1兆6,643億円)、資産運用残高は2,214億ドル(約32兆9,000億円)にまで拡大しました。

7月第4週の流入額19億ドルのうち、イーサリアムETPは週あたり過去2番目の記録となる15億9,000万ドル(約2,363億円)を記録。他にソラナ(SOL:Solana)が3億1,150万ドル(約463億円)、リップル(XRP)が1億8,960万ドル(約282億円)と流入額を増やしています。

その一方でビットコインは12週間連続のプラスから一転、1億7,500万ドル(約260億円)の資金流出となっています。

DeFi部門でも記録的な伸び

PANewsによれば、分散型金融(DeFi)市場の預かり資産(TVL)は、2022年5月以来の高いレベルで、1,530億ドル(約22兆7,358億円)を突破しました。

中でもイーサリアムの躍進が目立ち、市場全体のTVLの59.5%を占めており、特にイーサリアム・エコシステムであるリキッドステーキングのリド(Lido)と、レンディング・プラットフォームのアーベ(Aave)での運用額は、合わせて320~340億ドル(約4兆7,622~5兆524億円)に達しています。

他にはソラナが7月に23%増で120億ドル(約1兆7,832億円)に達し、アバランチ(Avalanche)も33%、スイ(Sui)も39%の伸びを見せました。ビットコインは9%の伸びに留まり、TVLも62億ドル(約9,213億円)と、イーサリアムに比較すると極めて小規模です。

企業の投資戦略での運用率が増加

世界有数の資産運用会社アライアンス・バーンスタイン(AllianceBernstein)は、複数の企業が投資戦略としてイーサリアムの準備金(treasuries)を増額していることを明らかにしました。ストラテジー(Strategy)社のビットコイン準備金などと同様の戦略です。

ただしビットコインが保有と流動性に価値を置くのに対して、イーサリアムではステーキングによる利益獲得が目的となっています。現在の利回りは3%弱ですが、これまでは3~5%の間で推移してきました。

一方でバーンスタインの指摘によると、イーサリアムのステーキングでは、積極的な資金配分とリスク管理の強化が必要だということです。またステーキングの解除には数日かかり、流動性の制限と市場ボラティリティとのミスマッチを招くリスクもあります。

さらに、リステーキングやDeFiイールドファーミングなどの発展型戦略では、スマートコントラクトとセキュリティのリスクが高まる可能性もあります。運用には慎重さが求められるということです。

とはいえ、イーサリアムの約30%が既にステーキング状態にあり、10%がDeFiで運用されている現状で、ETFやETPへの継続的な資金流入まで考慮すれば、短期的~中期的な需要は強気傾向が続くと見られ、供給も相対的に堅調だと見込まれます。

アナリストも、イーサリアムによる投資戦略と、イーサリアムそのものの将来性を楽観視しており、流動性の確保とリスク管理も効率的に進むだろうという見解を示しています。

現在仮想通貨市場は全体的にわずかな下落傾向にあり、日本時間7月29日正午現在、イーサリアムの価格は24時間で3.66%下がり、3,750ドル(約55万7,300円)前後で推移しています。

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