9月に弱いビットコイン!レッド・セプテンバーが到来?
歴史的に9月はビットコイン(BTC:Bitcoin)にとって鬼門であり、関係者には「レッド・セプテンバー(Red September)」と呼ばれています。今年も8月下旬から値下がりしつつ9月に突入しました。しかしアナリストの一部は、今年は今までとは異なる展開を予測しています。
※1ドル=147.3円で換算
今年のサイクルはちょっと違う?
ビットコインは4月以降で初めて、値下がり傾向のまま8月を終えました。この動きが、9月の弱気トレンドにつながるという憶測を呼んでいます。
歴史的に見て、9月はビットコインにとってパフォーマンスが最悪になる月です。2013年以来、12回のうち8回が明確な損失であり、平均利益はマイナス3.8%でした。これは第四四半期に向けて、投資家が戦略を立て直すことが原因と言われています。
しかし8月がマイナスで終わった場合、9月はプラスに転じるというジンクスもあります。
アナリストのレクトフェンサー(Rekt Fencer)氏は、2017年と2025年との類似性に注目しています。2017年には8月末に下落したビットコインが、重要なサポートラインでリテストし、結果的には9月に力強い上昇傾向を見せました。
今年の傾向が、それに似ていることを彼は指摘しています。
複数の要素から見える値上がりの可能性
現在ビットコインは、1,547~1,620万円の間で持ち合い状態が続いていますが、このゾーンがすでにレジスタンスラインから、サポートラインに転換したという前向きな意見もあります。
アナリストのZYN氏は、週足の相対力指数(RSI)には隠れた強気の分岐点があり、価格動向だけの予測では見えない、より強い上向きの推進力が働いているとの見解です。
彼は9月が下落ではなくブレイクアウトであると見て、今後4~6週間のうちに価格が1,834万円(124,500ドル)を超え、過去最高値を更新する可能性も指摘しています。
マクロ経済の状況も、ビットコインにとって追い風になるかもしれません。ドルインデックス(DXY)は主要な通貨に対するドルの強さを表しますが、現在は弱気傾向を示しています。一般的にDXYが下がると、ビットコインを含むリスク資産は値上がりします。
また市場関係者は、9月に米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに踏み切ると予測しています。これが実現すれば、再び市場に流動性がもたらされるでしょう。
実現時価総額が過去最高値を記録
グラスノード(Glassnode)によると、ビットコイン価格が過去最高値(ATH)から12%も下落しているにもかかわらず、実現時価総額(realized capitalization)は過去最高の154兆6,600億円(1.05兆ドル)を記録したそうです。
通常の時価総額は、市場で流通する通貨の現物価格から算出されますが、実現時価総額は通貨がオンチェーンで動いた場合にしか調整されません。そのため実際に投資家が購入した金額を反映しやすく、ネットワーク上で取引される資産をより明確に見積もることができます。
現物価格の弱さと実現時価総額の強さというギャップは、今後の回復力を確信するビットコイン保有者の自信の表れだと言えるでしょう。停滞したウォレット、長期的投資家の戦略、損失したコインなどが緩衝材となり、実現時価総額を短期的流動性から隔離していると考えられます。
過去の弱気市場では、実現時価総額が20%も減少したことが数回ありました。しかし今回のサイクルでは、さまざまな要因から実現時価総額は依然上昇基調にあります。
現在ビットコイン価格は、現物価格では短期的流動性に直面しています。しかし実現時価総額の上昇と、マクロ経済の背景、さらに売却する気配のない長期的保有者などを考慮すると、今年の9月は過去のジンクスを覆すかもしれません。
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