静かに幕を下ろす2025年!構造的変化が進む2026年

2025年の暗号資産(仮想通貨)市場は、このまま大きな変化を見せず、静かな幕引きになりそうです。
一方で2026年はさらに構造変化が拡大し、前半と後半で大きく展開が変わるかもしれません。今回は大手仮想通貨取引所のバイビット(Bybit)と、バイナンス(Binance)の市場分析レポートを紹介します。
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バイビットが、デリバティブ分析企業ブロックショールズ(Block Scholes)と共同作成した仮想通貨デリバティブ分析レポートによると、2025年の仮想通貨市場は、やや弱気の現状のまま静かに年越しを迎えそうです。
詳細を見てみると、無期限取引市場では、主要通貨の未決済建玉に変化は見られず、新規参入やポジションテイクの動きは限定的です。
ビットコイン(BTC:Bitcoin)の資金調達率はおおむねプラスですが、アルトコインはかなり不安定であり、急激な価格変動や高い不確定性を抱えたままです。
オプション取引市場では、価格の下落リスクが継続しています。さらにビットコインとイーサリアム(ETH:Ethereum)のボラティリティも、大筋においてプットオプションに損失が出るリスクを抱えています。
短期的なボラティリティは沈静化する可能性があるものの、中長期的には高まる危険性があり、2026年に入っても市場の変動性には注意が必要になるでしょう。
バイビットの市場分析責任者であるハン・タン(Han Tan)氏は、「アメリカの不透明な経済情勢を鑑みても、年末の仮想通貨に対するモチベーションは期待できない。このまま目立った動きもなく、2025年は終わりを迎えるだろう」と述べています。
2025年に起きた構造的変化
バイナンスは2025年の構造的変化についてとり上げています。それは個人投資家から機関投資家へのシフトです。機関投資家の保有率が24%に上昇し、個人投資家の売却率が66%に達するなど、データを見ても市場の構造変化は明らかです。
2025年には過去最高の供給回転率、強固な機関投資家による投資拡大、明確な政策によるサポート、市場のインフラ拡張などの後押しもあり、仮想通貨市場はゴールドや株式と同様の投資先と見なされるようになりました。
ビットコインの価格は年初から5%ダウンし、年間利益率もマイナスになっていますが、現物ETFへの資金流入は3兆9,400億円に達し、楽観的展開は2026年前半まで続くと予測されています。
2026年は前半後半で異なる展開?
2026年には、仮想通貨市場の中心であるアメリカで中間選挙が実施されます。この選挙が相場にもたらす影響は大きいと見られています。
歴史的に選挙年は政策が優先されるため、2026年前半は仮想通貨に追い風が吹き、市場の楽観的心理が高まり、さらなる機関投資家の参入を呼び起こす可能性があります。
ただし後半になると政策の不透明性が高まり、ボラティリティが危険なゾーンに入るかもしれません。中間選挙の結果が予測できない場合、市場の法制度構築が遅れ、長期保有者の売り圧力が高まるリスクもあるでしょう。
具体的な予測では、3~6ヶ月の短期では蓄積局面が続き、ビットコインは約1,370~1,500万円(87,000~95,000ドル)で変動しそうです。
中期的予測(2026年前半)では、政策と機関投資家の動き次第で約1,890~2,360万円(120,000~150,000ドル)まで値上がりする可能性があります。
さらに長期的予測(2026年後半)になると、中間選挙の動向が影響し、ボラティリティが高まることで、前半の高値を保てなくなるかもしれません。
いずれにせよ、市場構造の変化がどの程度進むのか、戦略的なビットコイン保有がさらに拡大するのかなど、さまざまな要因によって状況は変わります。
2026年は伝統的な予測が一層困難になるとも考えられるため、マクロ経済も含めた多様な指標をもとに市場動向を予測するべきでしょう。
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