テスラ社の資産状況が明るみに!2022年のビットコイン投資は1億4,000万ドルの損失
米当局への申請によれば、イーロン・マスク(Elon Musk)氏のテスラ(Tesla)社は、2022年のBitcoin(ビットコイン)投資によりおよそ1億4,000万ドル(約180億円)の損失を被っていたことが分かりました。
同社は1年間の取引で6,400万ドル(約82億3,000万円)の利益を得たものの、2億400万ドル(約262億3,000万円)を失ったということです。英国BBC放送のトピックからレポートします。
※1ドル=128.6円で換算
イーロン・マスク氏の影響力
マスク氏が暗号資産(仮想通貨)市場で大きな影響力を持っていることは周知の事実で、ソーシャルメディアを通した彼の発言は、たびたび市場での取引を活性化させてきました。良い意味でも悪い意味でも。
テスラ社は2021年の2月、Bitcoinに15億ドル(約1,930億円)の投資を行い、続いて同社の車の購入にBitcoinを採用すると発表しました。当時のBitcoin価格は、43,000ドル(約553万円)近辺で推移していました。
しかし、その後数週間で方針を変更し、保有するBitcoinのほとんどを売却。現在同社が保有するBitcoin資産は、およそ1億8,400万ドル(約236億6,000万円)にまで縮小しています。
Bitcoinとテスラ社との相関性
2021年2月の投資では、その後Bitcoinは継続的に値を上げて、当時の過去最高価格である48,000ドル(約617万3,000円)を記録しました。さらに同年3月にはマスク氏が、テスラ社の車を購入する際に、Bitcoinでの決済を可能にするとツイッターで発言しました。
ところがその2か月後、テスラ社は気候変動に対する仮想通貨産業の影響を理由に、Bitcoin決済のプランを棚上げしてしまいます。これが影響したのか、Bitcoin価格は10%以上下落しました。
そして2022年11月、Bitcoin価格は急激な上昇を見せ、70,000万ドル(約900万円)に迫る史上最高価格を記録しますが、テスラ社が保有するBitcoinの大半を売却することを決めると、50%以上の急激な値下がりとともに、その後の仮想通貨の冬へと突入します。
マスク氏が青ざめる大損失
2023年になり、2月1日時点でのBitcoin価格は約23,000ドル(約295万8,000円)で、テスラ社が大規模な投資を行った2021年の価格と比較すると、半分近くにまで価値が下落してしまいました。
今回テスラ社が公表した最新の年間レポートでは、仮想通貨に対する前向きな投資の文言は姿を消しています。さらに1月31日に米証券取引委員会(SEC)に提出された報告書には、2022年に保有するBitcoinに対して、2億400万ドルの減損処理を行ったことが記載されています。
テスラ社は実際に報告書の中で、「デジタル資産に関連して、我々は2021年に1億100万ドル(約129億9,000万円)、2022年に2億400万ドルの減損処理を行った。
それに対して利益では、2021年は1億2,800万ドル(約164億6,000万円)で、2022年は6,400万ドルを計上した」ことを明かしています。
テスラ社とマスク氏のダメージは?
テスラ社はBitcoinに対して、初めて継続的な投資を行った企業です。しかし2021年の投資ではおよそ2,700万ドル(約34億7,000万円)のプラスになったものの、2022年には大幅な赤字を計上してしまいました。
一方で最近マスク氏は、テスラ社が額は不明ながらDogecoin(DOGE:ドージコイン)を保有していることを明かしました。
テスラ社の本部はDogecoinの購入について言及してはいませんが、同社のいくつかのアイテムは、オンラインに限ってDogecoinでの決済が可能になっています。
最後に補足しますが、企業価値を示すテスラ社の時価総額は、1兆ドル(約128兆6,000億円)というピークから半減したと言われていますが、それでも5,000億ドル(約64兆3,000億円)程度と見積もられます。
また、2023年1月時点でのマスク氏の総資産は、1,464億ドル(約18兆8,300億円)程度と推測されています。1億4,000万ドル(約180億円)の損失が小さく見えるのは気のせいでしょうか。
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