イーサリアム・アップグレード最新情報!ダブルのハードフォーク「シャペラ」とは?
Ethereum(イーサリアム:ETH)の上海アップグレードは、業界関係者によると実装前のテスト・スケジュールに遅れが出ているようです。上海アップグレードの最新情報を、暗号資産(仮想通貨)取引所Kraken(クラーケン)のレポートから紹介します。
※1ドル=136.1円で換算
上海アップグレードのおさらい
大型アップグレードMerge(マージ)でEthereumは、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)のコンセンサスに移行しました。PoSの移行は、スケーラビリティや手数料の問題を解決するために必要な一大転換でした。
上海アップグレードでは、現在完全にロック状態にあるステーキングされたETHを引き出すこと、またはステーキングを解除することが可能になります。
上海アップグレードの主な改善ポイント
改善提案 | 詳細 |
---|---|
EIP-3651 | 【ウォーム・コインベース】 ディベロッパーやバリデータが使用するソフトウェアCOINBASE(コインベース)に、より低いガス代(手数料)でアクセス可能 |
EIP-3855 | 【PUSH0命令】 スマート・コントラクトのサイズを縮小し、コントラクト・コードを最適化 |
EIP-3860 | 【境界とメーター初期化コード】 ディベロッパーが使用する初期化コードに制限を設け、ガス欠により処理が中断される問題を解消 |
EIP-4895 | 【Beacon Chainの出金機能】 Beacon ChainにステーキングされたETHを出金可能 |
上海アップグレードで実行予定の4つのEIP(Ethereum改善提案)を紹介しています。メインとなる改善点「EIP-4895」は、機能の導入で初めてETHの出金が可能になります。
ただし、2023年3月に上海のメインネットをローンチすることは、2022年12月8日にコア・ディベロッパー会議で決められたことなので、今後のテストの状況ではスケジュールが変更される可能性もあります。
ダブル・アップグレード「シャペラ」
上海アップグレードでは、上海(Shanghai)とカペラ(Capella)が並行して実施されます。ネットワーク上では、「シャペラ(Shapella)」もしくは「上海/カペラ」とも呼ばれており、実行チェーンのアップグレードが上海、コンセンサス・チェーンのアップグレードがカペラです。
Ethereumには、PoSの実行チェーンとコンセンサス・チェーン(Beacon Chain)との2つのレイヤーがあり、2つのチェーンはハードフォークを実行しなければなりません。
今後考えられるユーザーへの影響は?
仮想通貨取引所Krakenでは、米証券取引委員会に提訴された問題により、アメリカ国内でのステーキング・サービスを停止しています。また、取引所Coinbase(コインベース)やLido(リド)などのDeFi(分散型金融)も同様の措置を取りました。
今後上海アップグレードが実行されると、KrakenではステーキングされたETHをユーザーのウォレットに返却することになります。
ステーキングされたETHにアクセスするユーザーが、一部の時間帯に集中する可能性があり、ステーキング解除を望むユーザーは、処理に数時間かかるかもしれません。
アップグレード後の引き出しやステーキング解除については、すべてEthereumの開発チームが設定するため、Krakenでは直接的な管理は一切行わないとのことです。
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