コインベース役員が米下院で証言!アメリカの覇権をかけた仮想通貨規制

コインベース役員が米下院で証言!アメリカの覇権をかけた仮想通貨規制

アメリカに本拠を置く、世界第2位の暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbase(コインベース)の役員が、3月9日に連邦議会で証言を行います。証言内容は、再びアメリカが世界の金融市場において、リーダーシップを取り戻すための戦略についてです。

※1ドル=137.1円で換算

CoinbaseのCLOによる議会証言

仮想通貨の種類

CoinbaseのCLO(最高法務責任者)であるポール・グレイワル(Paul Grewal)氏は、3月9日に米下院金融サービス小委員会(House Financial Services Subcommittee)において、仮想通貨の規制に関する証言を行う予定です。

グレイワル氏は、現在アメリカが直面している金融市場での地位低下と、再びリーダーシップを取り戻すために必要な、仮想通貨に対する規制の構築について、公式サイトで3つのポイントを指摘しています。

Coinbase公式サイトはこちら

1.金融システムを進化させる仮想通貨の可能性

現在アメリカの金融システムに改善が必要なことは明らかで、国民の約80%は金融システムが不公平だと感じており、約67%は思い切った革新が必要だと考えています。

仮想通貨とブロックチェーン技術は、金融に関わる問題解決の重要なカギであり、すでに米国内でも高速で安全に、しかも低コストでの送金が可能になっています。

またウクライナでは、これらの技術がすでにライフラインになっており、ロシアによる侵攻下では金融システムの一端を担っています。つまり仮想通貨とブロックチェーンとは、金融システムを大幅に進化させるポテンシャルを持っているのです。

2.法的規制の枠組みづくりの必要性

今後最新テクノロジーに対して明確なルールを策定し、次世代のテクノロジーを創出して育成しなければ、アメリカは金融市場における世界のリーダーとしての地位を失うことになるでしょう。

世界では金融市場での新たなポジショニングが進んでおり、EU、イギリス、オーストラリア、香港、シンガポールなどでは、仮想通貨に関する基準を確立する規制の枠組みができつつあります。

一方のアメリカは、未だに煮え切らない態度を続けています。もしも経済的な競争力を高めたいなら、今すぐにアメリカも規制の枠組みを構築するべきでしょう。

ただし現状では、海外のシステムをコントロールして、そこから利益を生み出すことはできません。今のままでは経済の未来と、国家の安全が失われる可能性があります。

3.最新技術には不可欠な安全性

新しい技術を取り入れる上では、消費者を保護することも重要です。新興テクノロジーは犯罪者の標的になりやすく、仮想通貨も例外ではありません。

アメリカは明確で実効力のある規制を構築する必要があり、それによってユーザーと開発者の双方に、安全で効率的なエコシステムを提供しなければなりません。

ブロックチェーン技術は、既存の金融システムをよりよく、速く、安価に改善する可能性を持っています。ただしそのためには、すぐにでも適切なルールを策定することが求められます。

今後の具体的な取り組みについて

Coinbaseは2022年の7月に、米証券取引委員会(SEC)に対して規制に関する嘆願書を提出しています。10年以上にわたり立法関係者と規制当局と関わりながら、Coinbaseは仮想通貨やブロックチェーンに関する規制の重要性を説いてきました。

立法と規制には、デジタル資産を運用する上で、消費者と投資家を保護する厳しい基準が必要です。証券であるなしにかかわらず、デジタル資産を運用するための登録制度と、ステーブルコインに対する包括的な枠組みづくりも必要です。

これらの取り組みに至急着手することが、仮想通貨の革新と、金融市場におけるアメリカのリーダーシップ再興を可能にするでしょう。

今回の証言が、アメリカ政府を動かすことになるかどうかは分かりません。しかし、仮想通貨やブロックチェーンに対する態度を決めかねているこの国に、改革の一石を投じることになるかもしれません。

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