【聖剣伝説VoM】評判・レビュー(ネタバレなし)【visions of mana】
- 注目記事はこちら!
- ・サボテン君の場所|全38箇所を完全網羅!
- ・ストーリー攻略チャート / クリア後の解放要素
- ・最強キャラ / 最強パーティ編成
※聖剣伝説VISIONS OF MANA(ビジョンズオブマナ)のクリア後ネタバレなしレビューとメタスコアを記載しています。
関連記事 | |
---|---|
ストーリー攻略チャート | キャラ一覧 |
アルテマ攻略班の評価
総合評価 | ||
---|---|---|
7.5 / 10 点 | ||
ストーリー | アクション | 世界観 |
★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
キャラ | 音楽 | UI |
★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
聖剣シリーズの正統派新作RPG
聖剣伝説VISIONS OF MANAは、聖剣シリーズの王道的な世界観と真っ直ぐなキャラクター達が織りなす物語が魅力のアクションRPGです。
アクションのシステムとUIに少なくない課題を抱えているものの、シリーズファンであれば十分楽しめる力作です。
クリアまでは50時間ほど
寄り道をそれなりにして50時間ほどでエンディングを迎えることができたため、大ボリュームというほどではないにせよ、一般的なJRPGと同程度はボリュームがあります。
聖剣伝説らしい魅力的な世界観
本作の一番の魅力は、聖剣伝説シリーズ独特の色彩豊かなハイファンタジーの世界観にあります。過去作同様、女神とマナを中心とした世界には様々な亜人種が存在し、サボテンくん、ボンボヤジといったシリーズおなじみのキャラクター達も登場します。
柔らかさの中に決して優しくない神秘的でシビアな世界のありようが物語全体を通して綴られており、ナンバリングこそふられていないのものの、聖剣シリーズの直球ド真ん中といった作風です。
キャラ、世界観、シナリオにおいて、聖剣シリーズらしさを存分に感じられるため、従来ファンはもちろん、シリーズ未経験でも「聖剣伝説」の雰囲気がどういったものなのか知るための入口として遊ぶのにも適しています。
魅力的なパーティメンバー達
本作のパーティは、物語の進行によって固有のキャラクターが加入していくJRPGの一般的な形式を採用しています。
パーティメンバー達はビジュアル、性格の両面で個性と魅力を備えており、イベントシーンのみならず移動中の会話でも旅路を彩ってくれます。
シナリオはテンポ良く進む
本作では、世界全体を維持するために「御子」をマナの樹に捧げる必要があるという設定があり、主人公はその御子をマナの樹まで送り届ける守り人という役割を任されています。
物語は、御子に選ばれた幼馴染と共にマナの樹への旅に出るところから始まります。
道中で各属性の御子を仲間に加えて旅を続けていく主人公達は、やがて世界の真実を知ることになり……という王道的なシナリオがテンポ良く展開されていきます。
終盤で若干話が停滞する時期があるものの、全体を通してサクサクと展開していくため、エンディングまでシナリオで退屈するタイミングはほぼありませんでした。
物語のテイストとしてはレジェンドオブマナの宝石泥棒編に近いため、特定のペアのエモーショナルな描写が好きな人なら楽しめるでしょう。
クラスで編成を考える楽しさ
本作では物語を進めていくと、「精霊器」という重要なアイテムを入手でき、これによって各キャラの「クラス」が開放されていくという、FFシリーズでいうところのジョブシステムのような仕組みが採用されています。
精霊器で開放されるクラスの性能はキャラによって大きく異なり、同じ精霊器でも、近接アタッカーになるキャラもいれば、魔法主体のクラスになるキャラもいて、どのキャラにどの精霊器をもたせるかというジレンマがパーティ編成における醍醐味となっています。
特色あるフィールドでの快適な探索
本作は、一定の広さを持ったエリアチェンジ形式のフィールドを採用しており、各種アイテム、強化リソース、強敵といった要素が探索のインセンティブとなっています。
回収が必要な要素に関しては最初からマップ上にマーカー表記されているため、シラミ潰しに探す必要はなく、探索はサクサク進みます。
一部不可解な「見えない壁」はあるものの、移動は比較的軽快な部類で、フィールドの探索要素を回収する時間にストレスを感じる場面はほとんどありませんでした。
また、各フィールドは景観にしっかり個性があり、視覚的に飽きさせないような作りになっている点も好印象です。
バトルシステムには難アリ
遅いモーションとノックバックがストレスに
本作のジャンルはアクションRPGですが、アクション部分に関してはかなり難があります。
バトルのテンポがかなり遅めかつ、攻撃で敵がノックバックする距離に対してプレイヤー側のリーチが短く、システムに慣れてきても気持ちよく連撃を叩き込めないシチュエーションが頻発します。また、味方の攻撃によっても敵が頻繁に吹き飛ぶため、攻撃をスカしてしまう場面が頻繁に起きるのもストレスでした。
その他にも、不可解なロックオンの挙動、ターゲット選択の操作性の悪さ、コマンド選択時の先行入力判定が無いなど、3Dアクションの鬼門となる部分のほぼ全てに問題を抱えていると言っていいほど。
アクションの手触りの悪さは体験版でも顕著でしたが、製品版でも解消されることはなく、エンディングまで爽快感に欠ける戦闘と付き合い続けることになります。
バトルのテンポ自体は聖剣シリーズの過去作とあえて変えてこなかったと解釈もできますが、この方向性が3Dアクションに適しているかは疑問です。
アビリティシステムが物足りない
本作では、各キャラにアビリティをもたせることで性能をカスタマイズできるシステムを採用しています。
が、アビリティの性能が属性、ステータス、状態異常耐性に関するものばかりで、アビリティの組み合わせで性能が激変するといったことがなく、アビリティの入手で戦闘体験に変化が無いため、システムとしての面白みに欠けていると感じました。
仲間を切り替える意味があまりない
本作はFF7リメイクシリーズのように、戦闘に参加しているキャラクターの操作をリアルタイムに切り替えて操作できます。
ただ、基本的に近接キャラの操作に終始することになり、ギミックで必要に応じてキャラを切り替えるという場面もありません。
キャラの切り替えがシステムとして実装はされているものの、ゲームとしての落とし込みは甘いと感じました。
UIが不親切
本作ではシリーズおなじみのリングコマンドをUIに採用していますが、十字キーとスティックの操作があまり直感的ではなく、個人差があるとは思いますが、筆者の場合はゲーム終盤までなかなか慣れることができませんでした。
また、移動速度を速めるマウント騎乗時の演出がやたら長い上に乗り降りのヘルプUIが表示されない、飛行時にマップを開けない、大陸間ファストトラベルが無い等、移動に関して不便・不親切を感じる場面も少なくありませんでした。
シリーズファンなら楽しめる佳作
聖剣シリーズらしい秀逸な世界観とキャラクターを柱とし、王道的な物語が展開していく本作は、聖剣シリーズのファンであれば十分楽しめる可能性を持っています。
主にアクション部分に軽視できない問題を抱えていますが、そういった部分はシリーズファンならある程度飲み込んで世界観とシナリオを堪能できるでしょう。
メタスコアは74点
VoM | LoM | ToM(3リメイク) |
---|---|---|
74点 | 72点 | 76点 |
聖剣伝説VISIONS of MANAの2024/9/9時点でのメタスコアは74点です。直近のシリーズ作品である3リメイクとレジェンドオブマナの中間あたりの点数となっており、聖剣シリーズとしては可もなく不可もなくといったところです。
ユーザースコアは8.5と高めの点数になっており、往年の聖剣伝説ファンから一定の評価を得られている事が伺えます。
※アルテマに掲載しているゲーム内画像の著作権、商標権その他の知的財産権は、当該コンテンツの提供元に帰属します
▶聖剣伝説 VISIONS of MANA公式サイト